さて、開幕スタメンは桑原？ 梶谷？ あるいは！？
「さあ、いよいよ２０１９年シーズン、開幕するわよ！」
ペナントレース開幕を直前に控え、結乃のテンションも上がっていた。
「はぁ～････」
対して、元気のない理衣。
「何よ理衣ちゃん、まだ熊原ロス？」
「だってぇ～」
熊原のトレードで相変わらず凹んでいるのであった。
「気を取り直して！」
「････わ、私はまだ取り直していないんだけど････」
「開幕前に暗い人は置いておいて！ 開幕戦ではど派手なオープニングセレモニーをやるみたいね！」
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「派手なのはいいけれど、選手達を長時間、寒空の下に立たせないようにね！」
「それは、２０１８年のことかな」
「だって、寒かったし！」
別にその影響で開幕戦に負けたとまでは言わないが、全く影響がなかったとは言い切れない。
「そして気になるのは開幕戦のオーダーね！」
「一番わからないのが、外野ってことかな？」
「そうね。筒香、そしてオープン戦首位打者の楠本は決まりでしょうから、残りの一人！」
打撃は不調だったが守備力で図抜けている桑原か。
はたまた怪我から復帰の梶谷を博打的に起用するのか。
注目したいところである。
「確かに、桑原の打撃の調子が上がらないからね。とはいえ、梶谷だってまだまだだし」
悩まし気に首を傾げる結乃。
「記事とか見ると、梶谷を起用の場合は１番、なんてあるけれど、１番は楠本で行って欲しいわね！」
「結果も出したもんね」
「梶谷はランナーいた方が打てるから。１番は苦手とも言っていたし」
２番梶谷で強力打線を作る。
１、楠本
２、梶谷
３、ソト
４、筒香
５、宮崎
６、ロペス
７、伊藤
８、大和
「こんな感じ！？」
あるいは････
１、楠本
２、宮崎
３、ソト
４、筒香
５、ロペス
６、梶谷
７、伊藤
８、大和
「これもアリかもね！ 宮崎－ソト－筒香－ロペス という並びはいい感じよね」
「強力そうだけど、桑原選手は？」
「クワを入れる場合、オープン戦最後の形、９番じゃないかしら？ その場合、６番が弱いけれど仕方ないわね」
いずれにしても、もう少しで結果は分かる。
「うーん、盛り上がってきた！ 理衣ちゃんも、いつまでも落ち込んでいても熊原は戻ってこないのよ！」
「そ、そうだよね、うん、クマちゃんには楽天で頑張ってもらおう」
ゆるゆると立ち上がる理衣。
そうだ、前を向くのだ。
「最後に。前にベイスターズの監督だった近藤昭仁さんが亡くなられたわ」
スクイズなどでネタにされたが、９８年の優勝があったのは、近藤監督時代の練習があったからこそとも言われている。
監督時代に結果は出せなかったが、芽は確実に育っていた。
ご冥福をお祈りします。
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