2018年4月1日（日） vs ヤクルトスワローズ
結果：Ｄｅ３－１ヤクルト
敢闘選手賞：京山、神里
開幕２連敗、しかも先発投手が先発としての役割を果たせず、相手の攻撃にはいいようにやられてと、内容的にも結果的にも良いところがイマイチ見えなかった。
３戦目も負ければ３連敗で借金３。勝てば借金は１で済む。この差は大きい。
そんな状況下で先発を託されたのが高卒２年目、プロ初先発初登板となる京山将弥だった。
「いよーっし、よくやったわ京山！ 私は信じていたわよ！」
「凄いね、１９歳なのに凄く落ち着いていたね」
結乃、理衣はハイタッチをかわして喜びを分かち合う。
開幕戦こそ苦杯を喫したが、こうして今シーズン、そして横浜スタジアムでの初勝利を現地で観戦し、しかも若武者が強力ヤクルト打線を相手にである。
「一番良かったところはどこでしょう、結乃さん」
「先頭打者をきっちり打ち取ったところね。あとは無駄な四死球がなかったことね」
「甘い球もあったかもしれないけれど、丁寧に投げたし、強気に大胆にいくところは大胆に」
「バレンティンには、高めのストレート、その後は低めの変化球と、ちゃんと投げられていたね」
決して逃げること無く向かっていった。バレンティンが２塁でアウトになったり、良い当たりが野手の正面にいったりとラッキーもあったが、それもテンポよく逃げずに向かっていって投げていたからだろう。
外と内、うまく意識させて、そこにきちんと投げられたのがたいしたものである。
「山田の当たりもアンラッキーなだけだし、もう５回無失点で良いんじゃないの、公式記録としては」
「いや、公式記録だったら駄目でしょ、アンラッキーでも」
とはいえ、結乃の気持ちも分かる内容だった。ピンチでも落ち着いていたし、山田のアンラッキーな当たりのあとも落胆せずにきちんと５回を投げ切ったところも評価したい。
「神里も２回出塁、１盗塁、１得点と先頭打者の役割を果たしたし、若手の活躍が良かったわね」
「倉本選手は今年も勝負強さを発揮してくれそうだね」
「中継ぎも踏ん張ったね。井納投手も７回をきちんと抑えてくれたし、投手が頑張るとやっぱり試合は締まるね」
「三上が奇跡の３凡だったわね。康晃の最後のゲッツー、１塁のアウトあやしくなかった？」
「いやいやアウトだったってば。なんでそうネガティブなの？」
「でも井納は１安打されたけど良かったし、将軍は安定、康晃は結果が求められる場所だから勝てばＯＫ。１試合とはいえ今年目指している形できちんと勝てたのは大きいわ。これでもし今日、勝ち越されたり追いつかれたりしていたら、この先大丈夫なのかと不安になったものね」
ラミレス監督が配置転換した７回井納、これが機能するかどうかは今シーズンの成績を直撃するだろうから、まずは一安心である。
「あとは打線ねぇ。今日の由規くらいもっと点を取ってＫＯしないなぁ。初回とか勿体ない。ロペスと大和がヤバいわね。まあ３試合だからすぐにどうこうはしないと思うけど」
「打順の入れ替えは成功したのかな？」
「神里１番は良かったけど、あとはまだ分からないわね。ま、桑原は犠打とヒットが出たから少しは上向くと良いのだけど」
「戸柱選手にも頑張って欲しいけど」
「次の阪神戦は能見、メッセかしら？ だとするとメッセの時スタメンかもね。開幕戦ではクソボール振ったりしたし、嶺井と打撃にはかなり差があるように見えるから、正念場ね」
チーム状況的に苦しいことに変わりはない。
京山は好投したとはいえ今の力では今日の内容がいっぱいいっぱいだろう。むしろ、よく５回を耐え凌いだことを褒めたい。
打線も苦しいが、今年のラミレスはすぐに策を打って打線をいじってきたことは大きい。去年はあれだけ変えなかったが、今年は変えられるだけの選手の駒があるということだろう。選択肢が複数ある、それも消去法的な、仕方なくという選択ではない。
どうにか１勝をもぎとったヤクルト３連戦。次は苦手の阪神戦。
ラミレス監督の采配や如何に？
そしてドラ１、東の初登板の内容はどうなるか？
決して強者ではない、チームの総力をあげて挑むシーズンを今年も楽しく、苦しく、観ていくことを改めて決意した開幕３連戦なのであった。
「････藤井は大丈夫？ いきなりヤ戦病院かしらね････」
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