2018年5月15日(火) vs 阪神タイガース
結果:阪神2-1横浜
敢闘選手賞:なし
「いつもの見慣れた展開でした。はい、おしまい」
試合を観終え、結乃が発した試合に関する説明、コメントはそれだけだった。
「ええっ、早っ!?」
一行による試合説明を受け、さすがにぎょっとする理衣だったが、口にした結乃の気持ちもわかるというか、その内容だけでもどんな試合だったか分かってしまう。
「え、他に言うことある?」
との結乃の言葉にも頷けてしまうのが嫌なところである。
「もうちょっと、こう、頑張った選手とか、明日に向けてとか・・・・」
「そうね。明日の東に、野手陣は少しは考えて野球やって援護しなさい。以上」
「ううぅ・・・・」
結乃のつれない態度に、理衣も歯噛みする。分かっているのだ、なぜそのような態度を結乃がしてしまうのか。
飯塚は頑張った。6回につかまってしまったが、それまではよく投げた。交代したエスコバーが打たれてしまったが。
打たれたとはいえエスコバーもここまでリーグ最多登板を重ね、これまではよく投げてくれている。
そもそも投手陣は2失点に抑えているのだ、攻めるべきは他にある。
「・・・・毎度毎度、同じように阪神投手陣に抑えられる打撃陣はなんなのよっ!? 打撃コーチは仕事してるの!?」
「あ、爆発した」
ようやく結乃らしく癇癪を起こす様をみて、ホッと安心する理衣。
「本当に、毎試合同じような展開ね。まあ、技術もないから打つしかないんだろうけど、それにしても・・・・ああああ、腹立つわぁっ!!」
「うんうん、その方が結乃らしいよ」
「そーゆー問題じゃないからね!?」
問題は別にある。
筒香を4番に置こうが、今の状態では打てないものは打てないのだ。
「ヤクルト戦の3戦目はあんなに打ったのにね」
「打ったっていうけど、故障明けでイマイチのライアンに、雨だし先に2勝しているしで主力じゃないヤクルト中継ぎから打っただけじゃない。一線級の投手はずっと打てていないから」
「相変わらず厳しい、けれど事実っ」
そう、上向いているように見える打線も、まだまだなのだ。
「これで阪神戦は開幕から5連敗。見えたわね、同一チームにシーズン全敗」
「そんなの見えなくていいから!」
「だったら、それを覆すような試合を見せてみなさいよ! シーズン前、阪神に勝たないと優勝は無い、なんて言って今年は阪神に勝ちますよーみたいに言ってたくせに全くじゃない!」
「ファンは応援するしかないよ」
「そんなの分かっていて言っているのよ! 死に物狂いで勝ってみなさいよ!」
暴れる結乃。
本当に、どうにかしてくれ、ベイスターズ。