2018年6月15日(金) vs オリックスバファローズ
結果:オリックス7-3横浜
敢闘選手賞:中川
「私は甘かったわ。反省している」
のっけから殊勝な態度を示す結乃。
果たして何を反省しているのだろうと、訝し気に見つめる理衣。
「絶望打線なんて言ったけれど、甘かったわ。筒香までいなくなって、もう『そして誰もいなくなった』打線ね」
「み、宮崎選手がいるよ?」
「その宮崎も途中で交代したけどね」
「あう・・・・」
項垂れる理衣。
しかし、結乃の気持ちも分かる。スタメンを見た時の絶望感はどうしようもなかった。
「いやいや、全く点を取れる気配の感じられない打線なんて、いつ以来かしら? 12年のDeNA元年? 宮崎以外はルーキーと2軍クラスの打線なんて」
「みんな、頑張っていたよ? ほら、中川選手はホームランも打ったし!」
「そうね、中川は気を吐いたわ。一度クビになった男だもの、一軍で野球にしがみつくためには、こういう出場機会を無駄にすることはできないものね」
マルチヒット、そして2打点と、勝負強さも発揮してくれた。
「それに、実はヒット数は11本でオリックスより多いんだよね」
「点につながらなければ意味ないのよ。まあ、打たないよりはまだ希望がもてるけど」
「筒香選手が心配だよね。背中に張りがあるっていうことだけど、どの程度なのかな?」
「宮崎もスペ体質だから、これで宮崎に何かあったら本当に・・・・」
「わーっ! ストップストップ! 悪いこと考えるのはそこまで!」
本当に呪われているのかと思われてしまう野手の欠落ぶり。これでは去年までのヤクルトのことをどうこう言えない。
「東も今日は駄目だったわね。まあ、投球見れていないんだけど」
「でも、今まで頑張ってくれていたから・・・」
「責めるつもりはないわよ。ただ、次回の投球ではリベンジして欲しいわね!」
まだルーキーの東、打たれてもそれを糧にしてくれれば良い。
というか、そもそもルーキーに頼らざるをえない状況にする方が悪いのだ。
「2戦目は濱口! いい加減に勝利投手といきたいところだけど、やはり問題は打線よね」
「相手はディクソン投手。今季はまだ勝ち星なしだって」
「でも、横浜はディクソン苦手にしているからね。そういう投手に初勝利を献上とかよくある話よね」
「わーん、結乃がポジティブになってくれない!?」
泣きたくなる理衣だったが。
「こういう時こそ若手のチャンス! 目覚めよ、新たな才能よ!」
いきなり両手を天にかざし、「ふぅーははは」とでも言った笑いをみせる結乃。
「別にずっと活躍しろなんていわない、主力が戻ってくるまでで良いのよ。それまでもちこたえることができたら、それこそ上がり目しかないんだから!」
「苦しい時こそ、全員の力で乗り越えないとね」
「まだまだ、交流戦の勝ち越しだった諦めていないんだからね!」
「残り全勝が必要だけど・・・・」
「だったら全勝するのよ! まけてたまるかーーーーーっっっ!!!!」
絶叫する結乃。
選手達も諦めずに立ち向かえ!