2018年7月1日(日) vs 広島カープ
結果:横浜1-15広島
敢闘選手賞:なし
「井納、ノーヒットノーラン!」
「それ、二軍じゃないの?」
「それくらいじゃなきゃやってらんないわよ!」
と、激怒の結乃。
「よりにもよって現地観戦でこんな試合見せられたら、もう、どうせいっちゅーのよ!」
「あ、あはは・・・・」
「暑くてぐったりする中、ひたすら相手の攻撃見させられて、しかも押し出し連発で、味方は4回以降ヒットは打てない、サクサク凡打で攻撃は速く終わるし、観戦に行った中でも相当に酷い試合だったわ」
「疲れたね・・・・」
「打たれるのもムカつくけれど、四球連発で押し出しで4失点とか、何も言いようがないし、つまらない試合だったわ」
「守備陣もフォローしようがないしね」
打球が飛んで来ればまだ抑えられる可能性があるが、前に打球が飛ぶことすらなかった。
「連続押し出しはあるかもだけど、さすがに4連続押し出しは初めて見たわ」
呆れたように結乃が言うと。
「・・・・でしょうね。何せ4連続押し出しは71年ぶりのプロ野球ワーストタイ記録ですから」
にょろり、といきなり登場したのは九条百合子だった。ノーパソをパチパチ打っている。
「百合子ちゃん、いたの?」
「はい、久しぶりに。記録も出たようですし、試合もあまりにつまらないようですし」
「そんな記録、いらなかったけれどね・・・・」
「なお、1イニング5連続四球もプロ野球ワーストタイ。1イニング6四球はリーグワーストタイです」
「全部、いらん記録だーーーー!」
ここまで不名誉記録がならぶと、むしろ清々しく・・・・ない。
「あとはまあ、色々なところでも言われているけれど、なんでコントロールの悪い濱口なのに、バティスタ歩かせて満塁にしたのかってことよね。意味不明だわ」
「前の打席、ヒットを打たれていたし、西川選手は三振にとっていたし」
「バティスタの方が三振取れそうな気がしたし。打たれても、2失点で終わったんじゃないの? まあ、結果論かもしれないけどさー、嫌な予感はしたわよね」
「満塁策、うまくいってないもんね、たいてい」
もちろん監督は監督の考えがあるのだろうが、回も序盤でありそこまで神経質になる必要があったのだろうか。
ロペスがいなくて得点能力が下がっていて、失点をそこまで防ぎたかったのか。
「後続の中継ぎ陣ものみこまれたのか、タナケン以外は失点。まあ、平田はちょっとという気もあるけれど、加賀が・・・・」
「2アウトからだもんね」
「この展開だからもう気合も入らないだろうというのはあるけれど、三上、砂田もねぇ」
「若手のお試しピッチャーとかいれば面白かったかもだけどね」
最後の9回にまた押し出し、押し出しだけで5失点は萎える。
「打線も、筒香のホームランで盛り上がっただけで終わっちゃったわね」
「3安打だもんね」
「あ、でも雄洋が昇格して打席に立った時は盛り上がったわね!」
「結果は凡退だったけれど」
「結果はいいのよ、まずは雄洋があがったってことが。どうにか成績出して欲しいんだけどね。やっぱり暗黒時代を知る唯一の生き残りとして、横浜が優勝するときに居て欲しいのよ!」
これは、ずっと昔から応援し、暗黒時代を見てきたファンなら多くの人が思うのではないだろうか。
期待を抱かれ若い頃から起用され、贔屓だとか言われつつもファンの期待も背負い、叩かれてきた男。
同じように投手を代表する同じような存在の山口は巨人に行ってしまった。
残された、暗黒時代の一軍を知っている男。
だからこそ、叩かれもするけれど、愛されもするのだ。
「こうなったら切り替えよ。2勝1敗と勝ち越したし、最低限ね。1点差勝ちで2勝、大敗で1敗だから、逆より良いわ」
「そうそう、接戦では勝ったしね!」
「石田が少しマシになって、今永もこの前は好投、東は一番安定」
「ファームで好投したウィーランド投手、井納投手も次には上がってくるかな?」
「そうね、ロペスが下がって外国人枠も空いたしね」
0-1で負けようが、1-15で負けようが1敗は1敗。
翌日は休みでもあるし、気分を変えるしかない。
「さ、オールスター前の9連戦、目標は6勝3敗!」
「おー!!」
「ちなみに井納投手のノーノーは通算24度目ですね」