2018年8月10日(金) vs 阪神タイガース
結果:横浜1-3阪神
敢闘選手賞:なし
「メッセンジャーに6戦6敗って、馬鹿なのこの球団は!?」
横浜スタジアムからの帰り道、憤懣やるかたないといった感じで怒りを口にする結乃。
「予想はしていたけれど、本当に予想通りになっちゃうと悲しいね・・・・」
隣を歩く理衣もがっくりと肩を落としている。
阪神3連戦の初戦、相手は天敵メッセンジャー。
今回こそはなんとか打ち崩してくれるのでは、という希望を持って観戦に臨んだものの、あっさりと打ち砕かれた。
結果は7回を0封されるという無残なもので、観戦していても絶望感ばかりが募っていた。
さすがにこれだけ同じ投手にやられ続けると悪態もつきたくなるというもの。
「作戦は立てているんだろうけどね・・・」
「まあ、どんな作戦を立てようと、選手に実行するだけの技術と能力がないとできないもんね」
空しくため息だけが吐き出される。
「一応、それなりに塁は賑わせたんだけどね」
「点を取らなきゃ意味ないわ。如何にチャンスで打つかだけど、誰一人、それが出来なかったしね」
2,3,4回と先頭打者が出塁しても活かすことが出来なかった。
8回、投手がメッセンジャーから能見にかわったところで宮崎に一発が出たが、遅きに失した。
「宮崎も、あそこじゃなくて2回、3回の時に打ってくれないと!」
序盤、メッセンジャーが苦しんでいたが崩しきれなかった。
「あとは7回のロペス選手かな」
「そうね。3ボールだったけど、ね」
2死からの連打、さらに3ボールノーストライクとなったが、そこから打ちにいって凡打である。
「9回は瞬きしている間に終わった感じだし」
安定の、ドリスに手も足も出ない打線。
同じような試合で同じような負けを繰り返し、2017年度からむしろ悪くなっているとしか思えない対戦である。
「これで対阪神戦4勝11敗って、なんなのよ! 横浜でも全然勝っていないし!」
横浜は阪神のホームだ、なんて言われているくらいである。選手たちは恥ずかしくないのか。意地は無いのか。
「東投手は頑張っていたんだけどね」
「とはいえ、メッセンジャー相手に序盤で3失点は重いわよね」
7回3失点にまとめてくれたのであまり文句を言うつもりはないが、3回までは本当に良く打たれた。
対戦した打者の半分にはヒットをぱかすか打たれていた。
阪神のヒットは殆どが3回までに打ったものだ。
「まあでも、4回以降を修正したのはさすがよね」
「敗戦投手にはなったけれど、腐らずに頑張ってほしいね」
「エスコバー、三嶋も0には抑えたし、スコア的には落ち着いて接戦のように見えるけれど・・・・」
そこで結乃の言葉が止まる。
スコアはともかく、試合内容的には接戦でもなんでもなく、観戦していても面白いと感じられなかったのだ。
「これでいよいよ借金も二桁に。このまま一気に転がり落ちていかないようにしないと」
「2戦目は濱口投手。2017年は阪神戦は得意にしていたと思うし、頑張ってほしいね」
「まあ、横浜も阪神の小野を打てていないけどね!」
「偉そうに言うことじゃないよ!?」
「打線もあっさり2番ソトに戻して、どうしたいのかしらね。まあ、スタメンの佐野は1安打1四球とそれなりの結果を出したとはいえ・・・・」
ラミレスは結局どうしたいのか。相手の先発投手によって変えているのか。
「次こそ勝つわよ!」
それでもまだ折れない結乃。力強く宣言し、堂々と横浜から帰途につくのであった。