2018年8月24日(金) vs ヤクルトスワローズ
結果:横浜6-3ヤクルト
敢闘選手賞:柴田
「3連勝なんていつ以来かしら」
「本当だねー」
何せずっとカード負け越しが続いていたのだ、3連勝などその間にあったはずがない。
結乃、理衣は思い出すことも出来ずに嘆息する。
「今日はホームランなしで6点! 打線がつながったね」
「これまた珍しいわね」
ホームランは派手だが、打てる選手は限られている。それでしか点が取れないということは、その選手が打てなくなったら終わりということだ。
「柴田選手が勝ち越し二塁打!」
「前進守備だったとはいえ、力強く引っ張ることができたわね」
「次の打席もヒットを打ってマルチだね」
「まあ、それでもまだ打率は.220、満足してもらっちゃ困るわ」
スタメンで出る選手がこれでは心もとなさすぎるし、レギュラーなんてとんでもない。
「打てればレギュラーに近いんだから、死ぬ気で頑張らないとね」
それはまたこのオフの話だろう。
「他にはソト選手が2本のタイムリー!」
「ヤクルト戦には強いわよね。柴田の2塁打だけで終わらなかったのは良かったわ。その後、ブキャナンが立ち直っただけに」
「9回には駄目押しタイムリーも打ってくれたし」
「3-8回まで0点に抑えられて、8回に2点差に詰められただけに大きかったわねあれは!」
「その9回も相手のエラーからの得点」
「相手のミスに付け込むとは、らしくない攻撃ね!」
「大和選手も2本打って好調を持続!」
「いつの間にか2割5分に達してくれたわね。これだけ打ってくれたら十分だけど、もっともっと打ってくれて構わないわよ!」
下位なら十分でも、先頭打者ならもっと打ってほしい、というところだ。
「投手陣は、濱口投手が2勝目!」
「まー、5回しか投げられていないけどね。8安打もされて、よく2点に収まったわ」
「それだけ粘りの投球が出来たということじゃない」
「でも中継ぎにしわ寄せがかかるわ。現に三嶋が2イニング投げているし。次回は6回以上投げなさいよ!」
「その三嶋投手、パットン投手、山﨑投手のリレーでヤクルトさんの反撃を1点におさえて見事勝利!」
「一発は仕方ないから、まあナイスゲームよね」
今シーズンは本当に三嶋の働きに助かっている。
ここまで三嶋が輝きを取り戻してくれたのが本当に嬉しい。
「さ、3連勝に満足している場合じゃないわ。まだ借金は10、あと5連勝くらいはしたいわね」
「その前にまず、目の前の試合でしょう?」
「もちろん。2戦目はウィーランド、頼むわよ!」
今季の不甲斐ない結果にウィーランドも忸怩たる思いを抱えているはず。
先日の二軍でのピッチングでは、コーチの制止を振り切って予定回以上を投げたとも聞く。
「でもウィーランド投手が上がるとなると、誰かが下がるわけだよね」
「エスコバーしかいないわね。ここばかりは仕方ないわ」
パワー左腕は惜しいが、先発が足りないのだ。
「ここ3試合、先発が粘って相手を抑え、打線が先制する。やっぱりこの形なら勝率があがるわ。だからこそ」
「ウィーランド投手に本来の力を出してもらえれば」
「十分に勝機はあるわ。さあ、2カード連続勝ち越し、いくわよ!」