2018年振り返り #1 守備は流石も悔しい一年 桑原将志
「先頭バッターはガッツマン、桑原!」
「あー、その前に#00で宮本選手、紹介しちゃったけど」
「こまけーこたぁいいのよ!」
相変わらず適当な結乃の掛け声で始まった振り返り、今回は桑原である。
「2017年で、1番センターを確固たるものにしたかと思えたんだけど?」
「そうじゃなかったってことよね。もちろん、成績は残したけれど、出塁率とかは物足りなかったしね」
「それで、神里選手を指名して争わせたのかな?」
「神里獲得は、幾つかの意図があったとは思うけど、そのうちの一つではあるでしょうね」
「ではでは、まずは2018年の成績です!」
#1 桑原 将志
出場試合 : 127
打数 : 379
打率 :.261
安打数 : 99
HR : 9
打点 : 26
盗塁 : 17
「本人的にも、ベンチとしても、あたし達ファンとしても物足りない結果になっちゃったわよね」
「物凄く悪い、ってわけでもない感じだけどね」
「2017年があって、更なる飛躍が期待されたからね」
しかしながら開幕してもなかなか調子は上がらず、スタメンを外れることも多くなる。
「やっぱり打撃よね。7月で一気に上げたけれど、それ以外がイマイチだったからね」
「ある程度の安定感は欲しいよね」
「打率も.270以上、出塁率.350以上、これくらいはせめて出してくれないとね」
なんとも難しい選手でもある。
細かい事、考えさせるとあまり良い結果にならない。本能のままに打たせる方が結果が出る選手であろう。
「となると1番、あるいは7番とかの下位? 出塁率や、カットで球数が稼げると良いんだけどねー」
「パンチ力はあるし、足もあるし、あともう一つって感じ?」
「そうね。ここまでは比較的順調に伸ばしてきた感じだけど、ここで壁にちょいぶつかったのかしら?」
もちろん、これまでも壁はちょいちょいあったはずだが、これを越えなければ本当のレギュラーとはいえないだろう。
「ただ、センターの守備は確実にNo.1だからね! 他のセンターの時と安心感が全く違うもんね」
「確かに、桑原選手がセンターだと安心するよね」
「多分、投げている投手もそう思っているのじゃないかしら。こういうのは大事よね」
だからこと投手も思い切って投げられる、というのもあるだろう。
「これで打撃で壁を越えれば、リーグナンバーワンセンターだって狙えるわよ! 頑張れクワ!」
「で、点数は?」
「あ、そうか」
「・・・・2人目にして忘れていた?」
「あははっ、まあまあ、そうね、60点?」
全く駄目というわけではないが、物足りない、というところか。
「2019年は打撃よ! ただ、精神的な問題という気もするけどね」
「打つ時は打ちまくるもんね」
「ライバルも沢山いる激戦区の外野、そこで生き残るため必死にやるのよ!」
桑原といえど決して安泰ではないのである。
ファンの期待は大きいのだ、それに応えてみせろ!