2018年振り返り #9 光る守備も本領は来期か? 大和
「FAでやってきてくれました、大和選手!」
「尾仲が取られたけどね」
「ああ、尾仲投手・・・・ユニフォームも買ったのに」
落ちこむ理衣。
とはいえ、それはFAの宿命、仕方ない事だ。
そんな大和のFA移籍一年目の成績は以下となっている。
#9 大和
出場試合 : 113
打数 : 394
打率 :.244
安打数 : 96
HR : 2
打点 : 27
盗塁 : 10
「打撃は・・・・まあ、こんなもんかしら?」
「シーズン後半は打撃好調だったよね」
「どちらかというと、シーズン通して.260くらい安定して打てると良いんだけどね」
もともと、打撃を期待して獲得した選手ではないが、それでもあまりに打撃成績が悪すぎると使い辛い。
そういう意味では、良くはないが悪すぎるわけではない成績だったかもしれない。
「期待していたのは守備だもんね!」
「そう、それが開幕戦、先頭バッターの打球でまさかの!」
「あぁ・・・・」
そう、あれこそ『まさか』であった。
おいおい大和、大丈夫かと。
「シーズン序盤はエラーが多かったわよね」
「それも、失点につながったりね」
「守備を期待されてのFA、慣れない横浜スタジアムの人工芝、まあ、そういうのが重なって、でしょうけれど」
「徐々に安定してきたものね」
「エラーもあったけれど、それでも守備はやっぱりさすがよ。特に、取ってから投げるまでが速い事!」
「確かに、それは思った!」
流れるようなスローイングで、いくつもアウトにしてくれたと思える。
それまで他のベイスターズ野手陣の守備、早急に見慣れていたから、なおさら凄いと思ったものである。
「盗塁も10と二桁してくれたし、チームや球場にも慣れて、本当に楽しみなのは2019年かもね!」
「あの守備は見ていて楽しいよねー」
「それと、横浜に来て初めて大和をよく見るようになったけれど、意外とよく笑うわよね」
「クールかと思ったけれどね、笑顔が見えるのはよいよね」
「チームにもなじんでくれたのかしらね」
チームの野手としては年長の部類に入るが、実際には老け込むような年齢でもない。
体力的な不安は持つものの、時に休養を挟みながらならショートだってまだまだいけるだろう。
何よりあの守備力で出さないのは勿体ない。
「ということで、移籍1年目、60点ていうところかしら? 本人だって納得していないでしょう」
「楽しみだよね、2019年。他の選手とのコンビネーションも良くなるだろうしね」
「どうかしら。セカンドはどうなるか分からないし、ソトかもしれないしね・・・・」
「それでもやってくれるでしょう」
「やってくれないと困るのよ。まあ、困るといったら打順、置きどころが悩むわよね」
終盤はトップバッタに収まったが、年間通して先頭を打つようなタイプではない。2番か、7,8番あたりだろう。
いずれにしても求められるのはどちらかといえば繋ぎ。
頼むで大和。