2018年振り返り #14 開幕投手も期待に応えられず 石田 健大
「秋季キャンプが始まったわ! あたし達も奄美大島に行くわよ!」
「キャンプは楽しいよねぇ」
元気いっぱい、飛び跳ねるようにしてキャンプに向かう結乃。
その後ろから見守るように歩く理衣。
「でも、キャンプ中はPCがないからキャンプ記事の更新は残念ながら出来ないわよ!」
「その代わり、出来ればツイッターとかで情報をお伝えできればと思います」
「理衣ちゃん、ツイッターできるの?」
「が、頑張る・・・・できなかったらごめんなさい・・・・」
と、キャンプ情報が終わったところで本題である。
「開幕投手、何をしているのよ!」
と、怒りをあらわに見せる結乃。
「昨年、悔しい結果だけに今季こそはと思っていたんだろうけどね」
眉をひそめる理衣。
悩める左腕、石田の2018年成績はふるわなかった。
#14 石田 健大
当番試合 : 23
投球回数 : 92 1/3
防御率 :4.97
勝利 : 3
敗北 : 7
セーブ : 0
ホールド : 0
奪三振 : 87
「まあ、開幕投手とはいえ今永、濱口、ウィーランドの全員が怪我で出遅れていたからだけどね」
「それでも選ばれたことは凄いことじゃないの?」
「コンディションを整えてきたってことだけは良いけれど、肝心の野球で結果が出せないとね」
ルーキーの年から成績、内容がどんどん悪化してきている石田。
「これじゃあ20点ね!」
「厳しいけれど、仕方ないかぁ・・・」
理衣も有効な援護が思い浮かばないようだった。
それでもシーズン序盤はまだ形になっていた。
巨人戦では素晴らしい好投も見せてくれた(宮本が転倒した後にキャッチした試合)
しかし、以降はコレというピッチングを見せることが出来なかった。
「なんといっても、序盤での失点、味方が得点した直後の失点、しかも得点以上に吐き出す。そういう試合が多かったイメージよね」
「だから余計に印象が悪くなっちゃうんだよね」
何度となく見てきた光景だった。
そういう試合が続いたからだろうか、もしかしたら石田の方もそれを理解していて硬くなっていた、プレッシャーがかかっていたというのもあるかもしれない。
「とはいえ、それは言い訳にはならないからね!」
乗り越えていかなければ生き残れないのがプロの世界であるから。
「それにしても石田投手、何が悪いんだろうね?」
「見ていると球速は上がっているわよね。140キロ台後半とか出していたし」
「速いだけじゃあ抑えられない、っていうのは分かるけれど」
「ここぞという時のコントロール? 球威? 被弾が多い気はするわよね」
もともと、球質は軽い方だと思われる。被本塁打は前年も多かったのではなかろうか。
「ただ、シーズン最後に上がってきて先発した時は、少し上向いているようにも見えたわよね」
「広島戦の時だね」
復調したとはいえないが、ある程度よくなってきていたようには感じられた。
それがあるのとないのとでは、来期に対する期待が全く変わってくる。
「左腕の中では一人だけ二桁勝利していないし、そういう思いは強いでしょうからね」
「二年目の時は二桁勝っていてもおかしくなかったんだけどね」
「あぁ、康晃の調子が落ちて、1,2試合くらい勝ちを消されちゃったからね」
「やっぱり二けた勝利っていうのは投手にとっても違うものだろうし、そこは目指して欲しいね」
「そう、色々と叩かれようと、それでもファンは期待して待っているんだからね!」
夢の二桁勝利左腕カルテットで優勝に貢献してほしい。
それが出来るだけの力はあるはずなのだから。
「とりま、テンポよく投げた方が良いんじゃないかしら? リズムが悪いのよ」
「味方の守備や攻撃にも影響するっていうしね」
「三上みたくぽんぽん投げろとは言わないけれど、ちょっと苛々するところあるから、そこ気を付けて!」
「意外とそういうところで良くなるかもしれないしね」
「石田も這い上がって来なさい!」
もはや先発投手陣は東以外は横一線であろう。
その中から実力でローテを勝ち取ることを期待したい!