2018年振り返り #39嶺井 博希 狙う正捕手、にぃに
「嶺井選手といえば、あのハスキーボイス!」
真似しようとしてか、低い声で喋るもうまくいかない理衣。
「ハスキーというか、何言っているか分からないんだけどね」
「あれってネタじゃないの?」
「まあ、両方でしょうけど」
苦笑いする結乃。
そういうキャラが出来上がっているのである。
#39 嶺井 博希
出場試合 : 91
打数 : 209
打率 :.177
安打数 : 37
HR : 5
打点 : 25
盗塁 : 0
「シーズン途中からは、正捕手に近い扱いになっていたよね」
「とはいえ、戸柱が落ちて、伊藤もまだセリーグに慣れていなくて、消去法的なところは否めないわよ」
「数字的には、確かに物足りないね」
「特に嶺井は、あたし的にはチームの右打者としては打撃が良いと思っていただけにねぇ」
この打率はちょいといただけない。
「2割5分でいいのよ! 今までの嶺井はそれくらい打っていたんだけどね」
「何が悪かったのかな?」
「あたしは素人だからよくわからないけれど、なんか強引に強く振っているのが多い気がしたわ」
チームの方針であろうか、振り切る、強いスイングにこだわり、それが足を引っ張っていたような気もする。
「嶺井の打撃の良さは、右方向に打球が伸びることだとも思うんだけどね。そこのバランスを取って欲しいわ」
捕手陣の中で、打撃の能力は高かったはずで、そこが他の捕手と比べてセールスでもあったはず。
2018年はそれがさっぱりだった。
「とはいえ、捕手としての能力の方が先に来るのは確かよ。その点では、更なるレベルアップを望むわ」
「具体的には?」
「やーっぱり、盗塁がフリーパスに近いのは何とかしてほしいわね」
肩がさほど強くないのは、クイックやスローイングでフォローできる。ただ、送球が安定しない。
「リードはなかなか面白いんだけどね」
「結構、強気でインハイ攻めたりするよね」
「それも続けさせてね。もちろん、相手を選んでのことだけど」
戸柱や高城とは違ったリードで、観ている方としても楽しむことが出来た。
「平良なんかをうまくリードもしていたし、成長はしているわよね」
「康晃選手との相性も、もちろんバッチリだしね!」
「2018年は50点。正捕手に近づいたとはいえ、言ったように棚ぼた的だからね」
「でも、チャンスには変わりないよね」
「もちろんよ。この機会を掴むかどうか、よ。戸柱だって黙っちゃいないでしょうし、伊藤だって慣れてくれば実績、経験は抜きんでているからね」
「頑張れー、博希にぃに!」
「嶺井に期待しているのは、あとは『優勝請負人』としてよね!」
「高校、大学と正捕手として優勝しているもんね。あとは、プロ野球!」
「初ヒットがサヨナラ3ベースとか珍しいし、持っているとは思うのよね」
「にぃにの優しい笑顔にも癒されるしね!」
「・・・・話の流れと全く関係ないんだけど」
個人的に入団時から期待しているのだ、奪取せよ正捕手!
イーヤーサーサー!