2018年振り返り #56 横浜を愛しファンに愛された J・ウィーランド
「あー、ウィーランド、退団したのが残念!」
と、地面を蹴る結乃。
「あの打撃は魅力的だったもんね」
理衣も残念そうだ。
「打撃はもちろん、ピッチングも好きだったんだけど・・・・」
#56 J・ウィーランド
当番試合 : 16
投球回数 : 92
防御率 :4.99
勝利 : 4
敗北 : 9
セーブ : 0
ホールド : 0
奪三振 : 82
「結果だけ見ると、仕方ないところではあるんだけどね」
「でも、2017年は10勝して防御率も2点台だったし、もう一年見ても、っていう意見はファンの間で多かったよね」
そう、なんだかんだで2017年は二けた勝利、それに前半は援護も少なく、QSを達成しても勝利がつかなかった。
「それでも、球団は契約しなかった。そこには理由があるんでしょう」
「どんな?」
「それは素人のあたしには分からないけれど、やっぱり2018年、打たれたことが多かったのは、ね」
今のNPBはトレンドの変化が激しい。
だから、今年通じたことが来年も通じるとは限らない。
ウィーランドにしても同じことなのだろう。きっと。
「あのカーブは魅力的だったんだけどね」
「ただ、球種がストレートとカーブとチェンジアップが基本で、厳しいことは厳しいわよね」
質の良いストレートであったが、合わせられれば飛びやすいのかもしれない。
実際、投球回数は減ったのに、被本塁打数は増えているのだ。
「明るくて気さくなナイスガイだったんだけど」
「キャンプの時も、いつもニコニコ、手を振ってくれたしね」
「ユニフォームも買ったのに!」
orzする結乃。
まあその辺は、外国人選手のユニフォームを購入した時点でリスクであるが。
「そしてウィーランドといえば、打席に入るのが楽しみだったわね!」
「2017年、カープ戦での爆発は凄かったよね、現地で観たけれど・・・・」
思い出す、試合。
「打たれた分、ここで自分で打ち返しちゃえ、なんて思っていたらまさか! 本当に逆転3ラン!」
「打った瞬間の凄い当たりだったもんね」
あの試合は現地で観ていて笑うしかなかった。
「2018年もきっちりホームラン1本打っているし」
「打席の構えが、もう、『打ちそう』だもんね」
「スイングも、他の野手よりしっかりしているしね」
とにかく、先発する試合が楽しみな投手だっただけに残念だ。
「2019年は韓国球界入りが決まっているんだよね?」
「ベイスターズと契約できなくなったけれど、すぐに決まったのは評価されていたからでしょうね」
「まだ若いし、またベイスターズに入ってくれることも・・・・」
「球種や投球スタイルでまた日本球界にマッチするようになれば、あり得るわよね」
「そういうのを楽しみにしたいね!」
「あとは、ウィーランドといえばサヨナラの時、いの一番にベンチから飛び出して喜んでくれたのも思い出深いわ」
「自分が勝てなかった試合なのに、誰よりも喜んでくれていて、横浜というチームを愛してくれていたんだね」
「須田との熱いガチンコも懐かしいわ」
「うわーん、やっぱり寂しいね!」
ファンを愛し、ファンから愛された男、ウィーランド。
かなうことなら、また会える日を願いたい!