2019年4月3日 ヤクルト戦
結果:横浜4-5ヤクルト
敢闘選手賞:濱口、伊藤光
「サヨナラ押し出しって、何やってんのよ!?」
画面を叩き壊しそうな勢いの結乃である。
理衣は無言でテーブルに突っ伏している。
濱口が好投し、相手のミスもあったが逆転して良い流れで試合終盤までもっていった。
暗転したのは前の試合と同じ8回。
またしてもパットンが炎上。
「リードして勝ちパターンは分かるけれど、前の試合で球数も投げていたし、違う投手で良かったんじゃないの!?」
憤懣やるかたない結乃である。
「それ以上に三上! なんのために出て来たのよ!」
ランナー2塁から、三者連続四球で押し出しでは守備陣も、観客も、ドッチラケである。
「もう、出てくるなー!」
「ちょっと、結乃、興奮しているからって、それはダメだって」
試合直後、そんな気分になっても仕方ないところはあるが。
「てゆうか、打線もクソよね。点が取れる気配がないし」
「か、過激だよ、結乃」
「いいのよもう、全員、入れ替えちゃえ!」
つながらない打線、というかヒットも少ない。
開幕してから頑張っているのは先発投手だけだ。
「今の状況じゃあ、今シーズン最下位も近いわね」
「まだ開幕5試合!」
結乃が荒れ始めているが、この2試合の内容を見ていれば、気持ちは荒むだろう。
まだ、大敗の方が切り替えられる。
「連敗でルーキーの大貫に託すとか、阿保じゃないの?」
「また、そんなことを」
「大貫も気楽に投げていいわよね、こんな有り様だし、打たれても誰も文句言わないからね!」
一気にネガティブ思考でポジティブになる結乃であった。
とにかく、1試合、きちんと勝ちたい。