2019年4月10日 阪神戦
結果:横浜2-0阪神戦
敢闘選手賞:濱口
「よくやった、濱口ぃーーーーーーーっ!!」
プラトーンのポーズをして結乃が雄たけびをあげる。
「すごいね、ハマちゃん、完封だよ!」
理衣も拍手をして喜ぶ。
「昨日、あんな負け方しちゃったから、心配だったよねー」
ほっと理衣が胸を撫で下ろすのをみて、結乃が笑う。
「え、何、笑うところあった?」
「甘いわ、理衣ちゃん! このチームの長年ファンをやっていればね、信じられないような負け方を何度も見てきているのよ! それに新たな負け方が加わっただけなのよ!」
「あんなに昨日は怒っていたのに・・・・」
そんなもんである。
「さーて改めて、なんといっても濱口、1安打完封よ!」
「プロ初完投が完封勝利! おめでとう!」
「イヤーな流れで始まった試合、やっぱり初回、チャンスを作るも無得点と明らかに流れがなかったわね」
「あれで先制できないもんね・・・・」
「でも、その流れを無理に引き戻したのが濱口! 1回裏、ヒットの糸原をけん制で刺す!」
「濱口投手、けん制が上手いよね!」
濱口の得意技である。
ランナーを出しても本塁に返さなければ良い。それを実現させている一つの武器である。
ちなみにもう一回、けん制で刺している。
「1安打の割に7四球とランナー出しているけれど、それが濱口だからね!」
「8回のピンチも、そして9回も続投だったね!」
「投手交代したら確実に流れが変わるでしょ、昨日の今日で。もうこの試合はお前にやる、ってことでしょうね」
「それに応えた濱口投手も素晴らしい!」
「打線では神里選手、そしてついにロペス選手にホームランが!」
「初戦の負け方といい、ホームランでしか点が取れないこの試合といい、ベイスターズらしい試合が続くわね!」
「自虐だね」
「チャンスはあったのに、ミスやら何やらでタイムリーも犠牲フライも出なかったじゃない」
10安打を放ちながらソロHR2発の2点だけだったのだ。
「そういうのはあるけれど、この試合は勝つことが重要だったからね。昨日の試合の後、そして阪神戦ということを考えて」
「これで三戦目は少し気分的にも楽になるかな?」
「そりゃ、連敗しているのとは雲泥の差よ。しかも、先発は大貫よ!」
「次こそ初勝利を!」
「というか、5回を投げ切ることを目標に! 5回3失点でも良いからね!」
継投は必須であることを考えても、濱口の完投は大きかった。
何せ、中継ぎ陣は登板数が多すぎである。
「さあ、これでどうにか1勝1敗! 勝ち越すわよ!」
「苦手の阪神さんに、最初のカードで勝ち越せると大きいよね!」
「まあ、問題は横浜での阪神戦なんだけどね。だとしても、勝てば苦手意識も少しは薄くなるはずよ!」
連勝といきましょう!