2019年4月16日 中日戦
結果:横浜1-7中日
敢闘選手賞:楠本、藤岡
「完敗じゃああっ!!」
変な叫びをあげているのは結乃である。
「うーん、そうだねぇ」
理衣としても、他にいいようがない感じである。
「上茶谷、この試合はダメだったわね」
「仕方ない、よね?」
「中日打線も良いからねぇ」
結乃は眉をひそめながら言う。
3度目の先発でKOされた上茶谷だが、ルーキーであり、何より前の2度の登板で勝ち星を消しているので文句を言えもしない。
「次回の登板までにどう立て直せるか、ね」
「そこに期待したいね!」
「打線も、大野の前に沈黙。今季の大野は良いわよね」
「ボールに強さがあるよね」
「そんな中、楠本がマルチ! 打点も叩きだし、左腕にも強いことを示しているのは良いわよね」
「一時期落ちていたけれど、また少し調子が上がってきたかな?」
「そのかわりか、神里が無安打続いているけどね」
やはり1、2番が出塁してくれないと辛い。
「筒香選手は今日も出場しなかったね」
「無理をして悪化させるのが最悪だからね。完治とまでいかなくても、大丈夫だ、といえる状態にしてから出るようにしてほしいわ」
「不幸中の幸い、まだシーズン序盤だもんね」
筒香がいないのは確かに厳しいが、選手達はいつかはいなくなるし、怪我だっていつ来るか分からない。
そういうとき、選手層が問われるのだ。
「他は良いところなかったねぇ。ぷーさんが心配だね」
「全く打てないもんね。まだスタメン外すことはないでしょうけれど、きついわよね」
まあ、変えるにしても誰にするのだ、というのはあるが。
とにかく、調子が上がってくるのを信じて待つしかない。
「あまりポジ要素が無いけれど、投手陣では藤岡が唯一の無失点!」
「きっちり三者凡退、こういうの大事だよね!」
「のらりくらりと、良い仕事をしてくれるわ。敗戦処理だって重要な役どころだからね!」
ベテランらしい投球、剛球を投げる他の中継ぎ陣とは違う姿を見せてくれるのも、また良いところだ。
「さて、中日とは2連戦だから、2試合目はなんとしてでも勝っておきたいわね!」
「前回、1安打完封の濱口投手! 疲れとか残っていないといいけど」
「中日の先発は、また山井! ベイスターズが苦手だから集中的にあててきているわよね!」
「そろそろ打ち崩してくれないと!」
「本当よ、もう! 仕事しなさい、野手陣!」
いつまでも山井にいいようにやられっぱなしは情けない。
いい加減に対策をして打ち崩せ!