2019年5月31日 ヤクルト戦
結果:横浜3-2ヤクルト
敢闘選手賞:今永
「ヤクルトには悪いけれど、勝ったわ!」
3連勝を見届けて、結乃が頷く。
「喜んでいるけれど、ヤクルトさんが・・・・」
「甘いわ理衣ちゃん、そんなことを言っていると、あっという間にコテンパンにやられちゃうんだから! 何しろ1カ月前はベイスターズが10連敗しているんだからね!」
結乃の言う通り、確かにヤクルトは悲惨だが、勝たせてあげるわけにはいかない。
「相手はブキャナン、苦手な投手だから我慢と思ったけれど、やっぱりだったわね」
「そんな中で今永投手が7回無失点の好投! 本当に頼もしいね!」
「逆にいえば今永以外はまだ不安定だから、今永では確実に勝っておきたいわよね」
そう思わせてくれるピッチング、11奪三振。
不調のヤクルト打線ではあるが、きっちり抑えてくれたことが勝利につながった。
「球数が多くなったけれど、仕事はきっちり。ただエスコバーとパットンがぴりっとしなかったわね」
「危なかったよね! 追加点が取れていて良かったよね!」
前の回に柴田、伊東のタイムリーで2点を取っていたのが大きかった。
「下位打線で点が取れるっていうのが良いわよね!」
「少ないチャンスをものにしてのタイムリー、打線も良くなって来たよね」
「そして珍しく、康晃が三者凡退! どうしたのよ一体!?」
「いや、それで驚くのってどうなの・・・・?」
苦笑するが、理衣とて否定出来ることではない。
それくらい、山﨑は抑えとしてはランナー出し過ぎではないかと思える。
「これでチームは3連勝、交流戦前にできるだけ借金を減らしたいわね!」
「そうするとヤクルトさんの連敗が伸びちゃうね」
「仕方ないじゃない、こっちだって負けるわけにはいかないのよ! もちろん、相手が良い野球をして負けてしまうこともあるかもだけど、情けは無用、手を抜くなんてもってのほかよ!」
そもそもベイスターズだって得点能力が高いわけではない。
たいしてヤクルト打線は足がある分、ベイスターズより爆発力はあるはずなのだ。
狭い横浜スタジアム、打線に火が付いたら怖いことに変わりはない。
「何より、二戦目はあたし達が球場観戦よ! それに情けない試合をしたら、チコちゃんに叱られるから!」
人気バラエティ番組「チコちゃんに叱られる!」で話題5才の女の子・チコちゃんがセレモニアルピッチに初登場!
「楽しみだね!」
「さらにニュース、中継ぎ左腕を獲得したわ!」
【DeNA】メジャー141試合登板 体重114キロの巨漢中継ぎ左腕獲得
「中継ぎ陣、大変そうだもんね」
「エスコバーとパットンも調子が良いとはいえないし、夏場もあるしね。うまいことはまってくれると嬉しいわね」
実力は分からないが、メジャー経験があり、30歳という年齢は脂がのっている頃か。
チームとしても上位進出に向けて、まだまだというところを見せているのだろう。
「さあ、まだまだ勝つわよ! 負けるなんて、ボーっと生きてんじゃねーよ!」
「球場で直接、それが聞けるね!」
本当に叱られないようにお願いしますよ!