「阪神のホーム、横浜スタジアムに乗りこんで阪神3連戦よ!」
「何かがおかしい・・・・」
結乃の言葉に、理衣が首を傾げて応じる。
しかし、確かにおかしいのだが、言っていることは間違っていないようにも思えるのだ。
さて、これはどういうことか。
「相手は西! 勝ち運がないけれど、防御率は良いし、ベイスターズも昔から苦手にしているわ!」
「どうすれば勝てるかな?」
「うーん、相手に打たれないこと。上茶谷に頑張ってもらうしかないわね」
ローテをずらして上茶谷をカードの頭に持ってきた。
厳しいかもしれないが、それだけの評価をしているということだ。
「阪神も、調子が悪くてもホームに戻ってくると、途端に元気になって打ちまくるからね!」
「なんであんなに打つんだろうね?」
「やっぱりメンタル的な部分が大きいでしょうね、ここなら打てるって思って、肩の力も抜けて、良いスウィングができると」
「そろそろ、その流れを止めたいよね」
「だからこそ上茶谷! この前の阪神戦では8回まで完封だったからね!」
9回に痛い目を見たが、それまで抑えていたのも事実。
交流戦でも強打のパリーグを相手に好投しており、期待したい。
「しかし阪神もホームだからって、西、ガルシア、メッセンジャーでくるのかしら? 酷いわね!」
「強力だよね、投手陣は」
「だからって、上を目指すには阪神に勝てなきゃどうしようもないんだからね! 打ち崩すわよ!」
「中継ぎ陣を休ませたいもんね」
「こちらは、上茶谷、濱口、雨野ね!」
「雨天中止を祈るようじゃダメでしょ!?」
とはいえ、中継ぎ陣を休ませるのもアリだし、阪神戦は後半の方が分が良くなるのがいつもの事。
「何はともあれ、初戦を全力で勝って5割に戻るわよ!」
「そうだね、苦手を払しょくしよう!」
何度も言うと情けないが、阪神のホームとしか思えない横浜だ!
そんなんでいいのか選手達!?