「新外国人の情報が入って来たわ!」
結乃がネットでニュースを仕入れて言う。
「投手だね」
「まあ、そらそうでしょうね」
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「身長196センチの大型右腕! デカい!」
「国吉投手みたいだね」
「まあ、大きければ良いってもんじゃないけれどね」
大きいと、クイックやフィールディングに問題がないだろうかと不安にもなる。
「でも、期待はできそうな感じよね」
角度のある最速153キロの直球にスライダー、ツーシーム、チェンジアップなど多彩な変化球を操る先発型の投手。
25試合に登板し、投球回はリーグトップの144回2/3とタフネスぶりを発揮。四球はわずか29個で、9イニング当たりの与四球率1・8と抜群の制球力を誇る。
「コントロールが良さそうなのがいいわね!」
「被本塁打率も1・06と低いから、横浜スタジアムでも活躍してくれそう!」
「先発投手は沢山いるなんて思っていたけれど、シーズン終盤は全滅に近かったからね」
苦い思い出だけに、結乃のため息も重い。
「そうなると外国人枠が問題になるね」
「順調なら、ロペス、ソト、パットン、エスコバーか」
「誰も落とせない!」
「ロペスとソトは攻撃的に落とせないでしょうから、パットンかエスコバーか。でも、中継ぎもいくらいても良いくらいだし」
「悩んじゃうね」
2019年を見れば、調子を落とし、冷蔵庫事件で怪我もしたパットンの評価が落ちた。
だが、前2年の活躍は疑うべくもない。
エスコバーはいつでもどこでも投げてくれた。蓄積疲労が心配される。
そう考えれば、3人の投手から調子の良いものを起用する、それで問題はなさそうな気もする。
「全員が一年間、順調にいくなんて難しいし、ロペスやソトだって怪我や不調に陥るかもしれないしね」
「全員が活躍してくれたら嬉しいけれどね」
「あとは、性格が日本向きであると良いわね!」
「キャンプで会えるかな、楽しみ!」
新外国人は楽しみでもあり不安でもあるが、まずはベイスターズにようこそ!