2019年振り返り #10 頑張れ大洋戦士! 戸柱 恭孝
「最後の大洋戦士、戸柱 恭孝!」
結乃が言う。
「違うからね、って、もう鉄板のネタだけどね」
理衣も苦笑するだけである。
2018年は悔しい思いをした戸柱。
はたして2019年は?
#10 戸柱 恭孝
出場試合 : 45
打数 : 100
打率 :.200
安打数 : 20
HR : 1
打点 : 6
盗塁 : 0
「2018年よりはマシだけど、やっぱダメね!」
「そんな、一言のもとに・・・」
「だって、この打撃成績!」
「ほら、捕手は守備が一番とも」
「その守備でも、出場した試合でどうだったかしら」
明確なデータはなくあくまで印象だが、やはり打たれていたイメージが強い。
「1年目、2年目はあんなに出場して正捕手的な扱いだったのにね」
「プロは簡単じゃないってことよね」
「やっぱり捕手は難しいね」
定評があったはずのキャッチングもいまいち不安定であったように見えた。
さらにリードの課題。
それでも、苦しんだことを糧にして這い上がってもらいたい。
「点数としては25点かしらね」
「うーん、致し方なし!」
渋い表情の理衣だが、反論もできないようだった。
「とにかくリード、ブロッキング、フレーミング、打撃、全てをレベルアップしないと厳しいわよ!」
「光さんがいるからねぇ」
「後輩捕手は年齢が離れているけれど、光の後塵を拝しているうちに後輩に抜かれるわよ!」
捕手というポジションはかえがきかない。
レギュラーとなれれば安泰も、なれないとなかなか出番はない。
「まだまだベテランの力は必要よ!」
「その風格で相手も圧倒しちゃいましょう!」
憎めないキャラクターももっている。
這いつくばっても立ち上がれ、戸柱 恭孝!