2019年振り返り #14 中継ぎ・先発でフル回転して投手陣を支えた 石田健大
「2019年の石田はよく頑張ってくれたわね!」
結乃が珍しく手放しでほめている。
「本当に、大変だったよね、きっと」
理衣も頷く。
そんな石田の成績はこの通り。
#14 石田 健大
当番試合 : 40
投球回数 : 71 1/3
防御率 :2.14
勝利 : 4
敗北 : 1
セーブ : 0
ホールド : 10
奪三振 : 78
「数字とか以上に、役割よね」
「中継ぎと先発と、フル回転だったもんね」
「もともと先発を志望していたところ悔しさもあったでしょうけれど、チームの為にね」
後輩の今永、濱口、東といった左腕の後輩が二けた勝利をあげて活躍している。
年長の石田としては焦りや悔しさもあっただろう。
「中継ぎも、便利屋的な役割だったもんね。ビハインド、ワンポイント、ロングと、色々と」
「砂田投手の調子が上がらなかっただけに、中継ぎ左腕として本当に助かったよね!」
「そうね、石田がいなかったと思うと恐ろしいわ」
それくらいの貢献度はあったのだ。
「シーズンの終盤には足りなくなった先発にも入って、5,6回だけどきっちり投げてくれたし」
「先発の準備、していなかったのにね」
「さらに、何回か先発したらまた中継ぎに戻ってね」
「うぅ、お疲れさまでした!」
ベイスターズのコーチ陣は、石田によくお礼を言っておこう。
「でも中継ぎをやって、石田も良かったんじゃない。とにかく強いボールを放れるようになったわよね」
「ストレートが速く、威力も増した感じだったよね」
「短いイニングで思い切り、ってのがね。奪三振も明らかに増えたし」
イニング数以上の三振を奪っているのがその証拠である。
「なので、85点ね」
「おお、高得点!」
「で、次は来季ね。また中継ぎなのか、先発に戻るのか」
「先発左腕では坂本投手も入ったしね」
「中継ぎ左腕が不足しているのも事実だし、中継ぎの方がチームとしては有難い気はするけれど」
とはいえ、濱口、東が復活してくれることが前提だ。
「今季通して、先発が十分ってわけでもない、ってことも分かったしね」
「先発も見たいけれど、中継ぎ適性も高そうだからねー」
さて、どうなるか。
「健大くんは本当に良い評判しか聞かないわよね。良い子だって。選手会長にもなって」
「投手陣を引っ張って欲しいね!」
「若い投手が活躍するには、年上がしっかりしていると良いわよね。三上とともにそういう役割を担って欲しいわ」
石田が必要な戦力であることは改めて認識した。
2020年も、今まで以上に輝いて欲しいぞ!