2019年振り返り #17 唸る剛球で投げまくった一年 三嶋一輝
「三嶋はよく投げてくれたわ!」
口を開くなり褒める結乃。
「エスコバー投手とともに、見ない日はないくらいだったもんね」
理衣も頷き同意を示す。
それくらい、投げまくっていた三嶋だった。
#17 三嶋 一輝
当番試合 : 71
投球回数 : 72 2/3
防御率 :4.33
勝利 : 5
敗北 : 4
セーブ : 0
ホールド : 23
奪三振 : 62
「よく投げたと思ったけれど、71試合。2試合に1回は投げているわけで、そりゃよくみるわよね」
「ちなみに、リーグ2位の登板数だって」
「1位は誰かしらね、これ以上登板しているなんて」
「さあ・・・・?」
「今季も便利屋としてフル回転、ビハインドでもなんでも登板したわね」
「やっぱり中継ぎの方が向いているんだね」
「とはいえ、シーズン序盤は結構打たれたわよね。阪神戦で二日連続サヨナラ打たれるとか」
「しかも、福留選手にセリーグ5万号のサヨナラHRとかね・・・・」
「苦い思い出ね・・・・」
しょっぱくなる。
「防御率をよくしたいけれど、打たれる時に一気に悪くなるからねぇ、中継ぎは」
「それでも、三嶋投手を責める人はいないでしょ」
「こんだけ投げてくれりゃあね。だから85点よ!」
「おー、8888888!」
ファンからの評価も高く、異論はないであろう。むしろもっと高得点ではと言われかねない。
「さて、心配なのは蓄積疲労よね」
「中継ぎ投手の宿命的なものよね」
「本人は投げられて幸せというけれど、見ているファンからすれば不安になるわよね!」
「オフはしっかり休んで、また2020年、マウンドでの躍動する姿を見せて欲しい!」
ファン対応もよく、人気もあるはず。
投手陣の中では年長になるので、若い投手たちを三上と共に法大コンビで引っ張って欲しい。
「期待されるのはやっぱり便利屋だと思うけれど、ベンチは登板数に気を付けて!」
「壊さないでくださいね!」
あの、浮き上がるような威力のストレートは魅力だ。
MCなど恐れず、ガンガン攻めて欲しい。