2019年振り返り #33 メキシコの英雄からハマのスタメンへ 乙坂智
「クライマックスのサヨナラホームランが強烈だったわね」
「あの時は興奮したね!」
「康晃が同点にされて、こりゃ負けたと思ったもんね」
「またそういうことを・・・・」
乙坂の話をしていると、2019年はどうしてもそこに話が行きつくだろう。
そんな、強烈な印象を残した乙坂の成績は。
#33 乙坂 智
出場試合 : 97
打数 : 179
打率 :.245
安打数 : 39
HR : 2
打点 : 17
盗塁 : 6
「2019年は出場試合数も過去最多、だって」
「スタメンこそ少ないかもだけど、代打としては活躍してくれたわね」
「得点圏打率は.382、だって」
「佐野と乙坂の左の代打2枚がいたっていうのは、良かったわよね」
「でも、期待されるのはレギュラー奪取だよね」
「本人だってずっと今の状態で良いとは思っていないでしょ」
とはいえ、外野が激戦なのは前から変わらない。
「とにかく、左打ちでそこそこ俊足、な外野手が多すぎるのよ!」
同タイプだと、
梶谷、神里、関根、楠本、宮本、といるわけで。
さらに実際には桑原、佐野、細川、なども加わってくる。
そしてソト、オースティンである。
「なんでこう、外野ばっかりなんだろうね」
理衣が頭を抱えている。
「コンバートも多いからねぇ」
梶谷がショート、桑原がセカンドを今も守っていたらと考えることもファンならあることだろう。
「だけどそれがプロよ! 競争に打ち勝たないと!」
「乙坂選手か打ち勝つには?」
「うーん、打撃で差をつけるしかないかしら? 守備、走塁は普通だけど、上手いほどじゃないのよねー」
「同タイプの選手が多い中だと、やっぱり打力になるかー」
「外野手だと特にね」
パワーよりも打率、そして勝負強さだろうか。
「同タイプが多いってことは、そこで負けると二軍で塩漬け、さらには戦力外のピンチも近いってことよ!」
「すぐに、ってことはないと思うけれど・・・・」
「んなの分からないわよ。選手の数は限られているんだから」
「皆に頑張って欲しいのにー」
「あ、点数」
「・・・・忘れていた?」
「そうねえ。70点で。でも、今のポジションとしての点数よ。もっと上を目指しなさい!」