2019年振り返り #43 サイドスローの生き残りをかけて 進藤拓也
「進藤、微妙!」
渋い第一声となる結乃。
「うーん、結果を出せなかったね」
理衣も、なかなか言葉を捻り出すのに苦労している。
長身サイドスローの2019年の結果は以下の通りである。
#43 進藤拓也
当番試合 : 5
投球回数 : 7
防御率 :9.00
勝利 : 0
敗北 : 0
セーブ : 0
ホールド : 0
奪三振 : 5
「一軍登板のなかった2018年よりはまあ、良いけれどね」
「ただ数字はちょっと、だね」
「厳しい数字よね」
コメントに困る。
「でも、チーム初のオープナーで起用されたり、期待された部分はあったのよね」
「あの先発の試合で防御率を悪くしたんだよね」
「そうね、中継ぎでは4イニング1失点だったけど、あのオープナーの試合で3イニング6失点だったからね」
「ありゃりゃ・・・・」
「とはいえ、あの試合は首脳陣の判断が遅かったともいえるわ。2回を投げ切った時点で怪しかったんだから」
「難しいところだよね」
「そういう点も加味されたのか、あるいはサイドスローの需要でか、契約は更新されたわね」
「なんとか、奮起してほしいね!」
サイドスローは水野、寺田が結果を残せず、藤岡と進藤が残ったという形だ。
三上はサイドというのは既に憚られる感じである。
「新人で伊勢が入ったからね、来期もまた勝負よ!」
「社会人出身のドラフト下位、頑張らないとね」
「あの長身であえてサイドスローというのは、何かあるんでしょうよね!」
「眼鏡が似合っていい感じだよね」
「それ、関係ない・・・・」
しかしサイドスローとはいえ、投げ方はドタバタして固まっていない感じ。
あれが味なのかもしれないが、やはり四球が多すぎるのはフォームのせいとも思ってしまう。
かといって圧倒するほどの球威もない。
「やっぱり、何かしら一つでいいから強力な武器が欲しいわよね!」
「あの眼鏡姿がよいとか!」
「いや、それ以外で・・・・ていうか2回目だし」
「良いところを見つけ出して、2020年に活躍してほしいね」
「サイドということで、中継ぎとして出場するチャンスはあるかもしれない。その時に、変わった姿を見せられるかね」
「なんとか、頑張って!」
四年目となる2020年が瀬戸際だろう。
さあ、成長してみせろ。