2019年振り返り #47 低迷の一年。巻き返してもらわないと困るぞ 砂田毅樹
「砂田投手はどうしちゃったんだろうねぇ」
理衣が心配そうな表情を見せて言う。
「そうねえ・・・・」
言葉を濁す結乃。
左のリリーフとしてフル回転を期待されていた砂田だったが・・・・
#47 砂田毅樹
当番試合 : 16
投球回数 : 12 1/3
防御率 :5.11
勝利 : 1
敗北 : 0
セーブ : 0
ホールド : 1
奪三振 : 10
「殆ど二軍にいたものね」
「成績もよくないもんね」
「出れば打たれるという感じで、特にWHIPが2.35! これはヒドイ!」
もともとWHIPが決して良い方ではない砂田だが、そにしても悪すぎる。
「12イニングで被安打21、四死球11、だからねぇ」
「原因はやっぱり、蓄積疲労?」
「その可能性は高いけれど」
17年、18年と、2年連続で60試合以上の登板をしていたのだ。
「疲労もあるかもだけど、野球全体の質が高くなっているってのもあるかもね」
「へぇ、具体的には?」
「分からないけど」
結乃の回答にずっこける理衣。
「え、分からないの?」
「いや専門家じゃないから! でも、ここ数年はフライボール革命だのなんだの、色々と変わっていることは事実。その中で、以前は活躍していた選手が活躍できなくなってきているのもあるからね」
「砂田選手もそれだと?」
「可能性として、ね」
二軍では投げていたのだし、怪我ということはではあるまい。
勤続疲労ならゆっくり休めて欲しいし、力の問題ならレベルを上げるしかない。
「あとはもしかしたら、プライベートの問題があって・・・・」
「そ、それはっ!?」
「言葉を濁して、まあ10点ということで」
「ええぇ・・・・」
左腕中継ぎは手薄なだけに、復活を待ち望む!