「クワの復活を期待しているファンは多いわよね」
3連休、朝起きてネットを確認しながら結乃が言う。
「チームも明るくなるしね」
そこへ理衣も追随する。
DeNA桑原「レギュラーを奪い返す」 逆襲誓う“ガッツマン”に感じた強い意気込み
「とにかく守備よ! あの守備力は、今の外野手ではトップクラスだからね。おそらく他球団を含めても」
「守ってくれていると安心するよね」
「そこは神里より大きく上よ」
ゴールデングラブ賞は伊達ではない。
「とはいえ外野手は打てないとね。守備だけじゃあ守備固めになっちゃう」
「打撃も悪くなかったのに、どうしたんだろうね?」
「出塁率を意識しすぎたあまり、打撃を崩したってよくいわれるけれど、そうなのかしらねやっぱり?」
「思い切りの良さが消えちゃった?」
「とにかく外の変化球にクルクルしていたからね。で、得意なストレートまで打てなくなっちゃって」
「悪循環!」
とにかく横浜の打者は、細かいことを考えさせたら駄目な選手が多い気がする。
桑原もそのうちの一人であろう。
感性で打たせた方が良い結果が出そう。
もちろん、それがあって更に状況判断を上乗せできるようにしてもらいたいが、まずは以前の自分を取り戻すことから。
「パンチ力もあるし、もっともっと打てるはずよ」
「打てば盛り上がるしね!」
「もう一度レギュラーを奪い返しなさい!」
「でも、神里選手に梶谷選手、佐野選手もいて、本当に厳しいね」
「そこを勝ち抜いてこそ価値があるのよ。前は他に選手がいない状況だったけれど、そうじゃないからね」
もちろん、他の野手も負けて欲しくはない。
それでも、弱い頃から使われ始めて成長した桑原を、ファンは見てきているのだ。
「特に巨人戦でよく打ってくれたイメージも強かったからね」
「サヨナラに、逆転満塁ホームランとかね」
「気張りなさい!」
2020年は今まで以上に外野手争いに注目である。