「オープン戦とはいえ3連勝は気持ちいいわね!」
結乃が笑みを見せながら言うと、
「打線が好調!」
と、理衣も笑顔で追随した。
そう、これでベイスターズはオープン戦3連勝である。
「そしてオースティンが止まらない!」
「この日も2塁打2本! 打率10割! 長打率も凄いよね!」
前日の試合では大事をとって欠場したオースティン。
この日はDHで出場して2打数2安打である。
「まー、これだけ打ち過ぎると本番に向けて逆に不安になるわね」
「あくまで本番はペナントレースだもんね」
「相手も、試しに投げているし、ラミレスもその辺は慎重みたいね」
「オースティン選手以外も好調をキープ! 梶谷選手が勝ち越しの走者一掃2塁打!」
「危機感はひしひしと感じているでしょうからね。でも、それが良い方向に出るとよいわよね」
「宮崎選手もまた2安打!」
「もう心配ないでしょ」
主力打者は引き続き好調。
「心配なのは4番の佐野がまだノーヒット。まあ、あたし達は良いけれど、本人は焦っているかもね」
「他の選手が好調なだけにね」
と、結乃も理衣も少し不安そうな表情を見せる。
外野ではオースティン、梶谷、神里が好調さを見せている。
「まー、オープン戦も始まったばかりの3試合だし、終わった時にどうなっているかよね」
「投手陣では、先発した濱矢投手が4回1失点!」
「初回はどうなるかと思ったけれど、2回以降はまとめたわね」
アピール必要な濱矢、まずは良かったといえるだろう。
「石田投手が3失点しちゃったね」
「投球そのものは見ていないけれど、イマイチだったのかしら?」
「でも石田投手にはやってもらわないと困ります!」
「あと一か月で合わせてくれればよいけれど」
他、気になるのは主力以外の野手は結果を残せていないことか。
ペナントを勝ち進めるには、主力の控えの力が大事でもある。
この後、その辺にも期待をしていきたい。