「しっかし、開幕しないとなると、何を話そうかしらねー」
腕組みをしながら結乃が唸るように言う。
「こういうときに引き出しが少ないと厳しいね」
理衣は肩をすくめながら言う。
「期待の選手紹介! っつーても、シーズン始まるかどうかもわからないからね」
「期待した結果の突き合わせも出来ないしね」
「ファン泣かせね!」
どん!
と、テーブルに拳を叩きつけながら結乃が嘆く。
「よし、こうなったら仕方ない!」
何かを思いついたように結乃が言う。
「しばらくは、過去を振り返りましょう!」
「というと?」
「私が知っている大洋時代から、好きだった選手とか、印象的だった試合とか、そういうのに触れましょう!」
「結乃は何歳?」
「懐かしの世代にも楽しめる話題にするわよ!」
「まあ、楽しめればいいか!」
ということで、こうなったら過去に頼るしかない!
未来が見えない時こそ、過去を懐かしんでみましょうかね!
次回から!