「青星寮杯はくっすーが優勝!」
と、いきなりクラッカーを打ち鳴らす結乃。
「えーと、プロスピだね」
理衣が頷きつつ言う。
5/28に実施されたゲーム「プロ野球スピリッツ」の青星寮にいる選手8名によるトーナメント戦だ。
決勝では見事に楠本が上茶谷を撃破して栄冠を手にした。
「面白かったよね!」
「ゲームにも選手の性格が出るわよね。上茶谷はずっとやかましかったし」
「井納さんの開設も楽しかったね」
「てゆうか、なんで解説が井納だったのかしら・・・・?」
こういう息抜きが配信されるのも楽しいものである。
■横浜ベイスターズ (1994 - 2006)
■通算 1088打数 278安打 打率.256
「今回は銚子利夫よ!」
「いきなり流れが変わったね! これまで98年優勝時の中継ぎ陣続きだったのに」
「ここんところ投手が続いていたからね、久しぶりに野手よ!」
「にしても、マイナーどころを・・・」
「何言っているのよ、ドラフト1位よ!」
そう、1983年ドラフトの1位である。
「銚子市立銚子高等学校の銚子利夫だからね!」
「見事な調子だね」
「これは期待せずにはいられないってものでしょう!」
「え、そお?」
「結果が出れば、それこそ地元も大賑わいでしょ!」
「ま、まあ、確かに・・・・?」
現実的には難しかったが。
「そして銚子といえば守備っていうイメージね」
「確かに、守備が上手かった印象があるね」
「実際、1988年にはサードのレギュラーとして125試合で3失策だったのよ」
「それ、かなり凄いんじゃない?」
「そうよ。でも、ゴールデングラブは獲得できなかったわ。何せあれ、記者の投票だからね、銚子みたいに地味な選手は票が入らないってわけよ」
「またそんな暴論を・・・・」
とはいえ、ファンはきっと賞を獲得できるだろうと思っていた人は多かったはず。
正直、「なんでやねん」と思ったものである。
「メジャーになりきれなかったけれど、堅い守備は印象に残っている選手だったわ!」
「1988年、1989年には100安打以上も打っているしね」
「若手の台頭に負けちゃった感じね。仕方ないわ、プロの世界だし」
とにかく覚えやすい銚子高校の銚子くんでした。