2020年9月2日 巨人戦
結果:横浜1-3巨人
敢闘選手賞:伊勢
「ああああもうっ!」
連日のように結乃の叫びが響き渡る。
「ううう」
理衣は無言で肩を落とす。
初戦を落として後がない二戦目だが、連敗。
「2安打って、やる気あるの!?」
「やる気があっても、相手がいるから結果を出すのは難しいよね」
「そんな言葉はいらないの、結果を出さないと、プロなんだから!」
「そうなんだけどぉ」
僅か2安打、かろうじて1点を取っただけ。
チャンスは四死球でもらった8回の1死1,2塁のチャンスだが、3,4番が連続三振。
ジ・エンド。
「これで7.5ゲーム差! はぁ、つまらん!」
大の字になって倒れる結乃。
「つーか濱口、もういいわー」
最初の登板以降、全く安定せず長いイニングを投げられない濱口。
この試合でも3失点はともかく、3回で70球を要した。
「でも、4回から伊勢投手が2イニングを無失点! 試合を作ったよね」
「それはいいけれど、なんでピープルズ!? んで、明日の先発パットン!? 意味不明!!」
「あう」
ただでさえ先発投手が苦しい中、貴重な先発のピープルズを中継ぎで無駄に2イニング消費。
そして3戦目の先発はオープナーでパットン。
パットンの後を井納が投げるとして、次のカードの先発はどうするのか。
「天気が悪そうだから、中止を見込んでいるのかな?」
「そんなん見込むな! 天候が変わったらどうするのよ」
とにかく、上向く様子が見られない。
今はまだ投手陣も頑張っているが、長いイニングを投げられる先発が消えているだけに、そのうち歪みが出そうである。
「打線もさっぱりだし。3連敗したらホント、終わりかもだわ」
せめて1勝。
それで6.5ゲーム。
巨人との対戦成績が3勝8敗。
このままでは戦犯である。
「とにかく野球の質が低いのよ!」
「今それを言ってもだから、もう頑張ってとしか言えない・・・」
なんとか立ち向かってくれよ。