「いよいよ正式に三浦新監督が発表されたわね!」
ニュースを見て結乃が言う。
「番長さん! やっぱり既定路線だったね」
理衣も頷きながら言う。
前々から情報が流れていた通り、三浦が二軍監督を経ていよいよ一軍監督となった。
コーチ一年、二軍監督一年。
まだ早いのではないかと言う人も当然いるだろう。
だが、プロ野球の監督になるというのは、タイミングや運というものもある。
そういうのを逃がし、現役時代に輝かしい実績を残した選手でも監督になれていない人は多い。
ならば、なれるときになっておく。
今こそが、「その時」だったと考えるべきだろう。
「そもそも監督なんてやってみないと分からないしね」
「番長が叩かれる姿を見たくない、っていう人もいるけど」
「ぶっちゃけ、監督何て殆どの人が叩かれるじゃない。叩かれない監督なんて、いた?」
「まあ、そう言われると・・・・」
「そういう職業でしょ、監督なんて」
「万人が納得する選手起用、采配なんてないもんね・・・」
「あと、三浦に関しては久保康友のインタビューが面白かったのでリンクしておきます!」
「久保さんは面白いよね!」
10代で「ヒーロー」を諦めた…DeNA新監督・三浦大輔が久保康友に語ったプロとして生きる“覚悟”
「引退してから四年・・・・これが良い方向にいくことだってあるしね」
「現役時代に一緒に戦った選手やコーチもいるもんね」
「そ、三原さんのコメントにもこうあるわよ」
”トップに立つということで、彼を男にしよう、助けようというスタッフもかなりの数がいる。それこそチーム一丸となって戦っていければと考えている”
「そうだよね、三浦さんを優勝したい、胴上げしたい、って選手、スタッフさんも多いよね、きっと」
「それはファンだって同じだしね!」
誰かがいっていた。
人が戦うのは、結局のところ人のためだと。
大げさなことを言うならば、この人のためなら死ねる、この人にだったら命を預けられる。
そう思ってもらうことで、最大限の力を発揮できることもあろう。
「番長が叩かれる姿は見たくないといったけれど、それはきっと選手やコーチ、スタッフも同じはず。ならばそれで結束できるかもしれないし!」
「皆で三浦さんを胴上げしたいもんね! 三浦監督で優勝出来たらファンとして最高だもんね!」
「もちろん、それだけで勝てる甘い世界じゃないのは当然だけど、思いだって大事よ!」
「パワーの源!」
不安がないわけではない。
だけど、それは誰が監督になろうと同じこと。
「それにね、大好きな生え抜きの選手が監督なんて初めてかもしれないんだから、もう、超期待しましょうよ!」
「そうだよね、別に監督が生え抜きである必要性はないけれど、久しぶりだよね」
山下大ちゃん以来だろうか。
田代は代行だった。
「あとは周りを固めるスタッフよね。投手出身だけに、攻撃面での作戦を立てられるヘッドコーチ、打撃コーチが重要!」
「コーチ人事はまだ正式には出てきていないよね」
「んー、でも上田の退任、青山ヘッドの残留、小池、新沼が一軍昇格とか出ているわよね」
「この辺も続報を待ちたいね!」
「ま、小池や新沼で大丈夫なの? とか、ヘッドは万永で良かったんじゃないの、とかあるけれど」
「そこも信じて応援するだけ!」
さあ、楽しみに2021年を迎えたい!