結果：横浜５－３広島
敢闘選手賞：濱口、エスコバー
「よっしゃ、連勝、カード勝ち越しじゃー！！」
結乃が気合の入った雄叫びをあげる。
「ナイスゲームです！」
理衣も拍手している。
打線が爆発した後は途端に貧打になることが多い。
また、とかく今季は良い試合をしても続かない。
しかしこの試合はきっちり勝ちきった。
「これでようやく濱口にも勝利がついたわね」
「開幕投手で、１２球団で最後の勝利らしいね」
「開幕戦から酷かったけれど、この試合はなんとか試合を作ったというか、無四球！？」
「濱口投手らしからぬ、だったね」
「まあ、７回を投げ切って欲しかったけれど、それは次回に回すか」
「まずは６回をきっちり投げてくれたしね」
これで満足されても困る。
中継ぎ陣は酷使が続いているわけで、７回を投げ切ればエスコバーか康晃を使わずに済んだのだ。
「それでも６回までは安定していたし、毎回これが出来ればね」
「安定感がねー」
「この試合は濱口と、７回に２点取られた後に出てきたエスコバーの火消しね！」
「やっぱりエスコバー投手がいるといないじゃ全然違うよね！」
エスコバーも登板数が増えてきて、いよいよ調子があがってきたか。
どんな場面でもいけるエスコバーは本当に頼りになる。
「後は康晃と三嶋、ランナーは出したけれどきっちり抑えて勝利！」
「こういう試合が出来るといいよね！」
いままでは途中まで良い試合、あるいはリードしていても中継ぎ以降が試合を壊してきた。
それが、こうして普通の勝ち方が出来るようになってきたのは大きい。
「やっぱりエスコバー、そしてシャッケルフォードが勝ち試合で使えそうなのが大きいわよね」
「そうすると、平田投手や砂田投手も、もう少し前の楽なところで投げられるもんね」
「全体に良い影響を与えるわよね」
やはり外国人選手ではエスコバーの影響が大きかったのだ。
「打線はこの試合は爆発しなかったけれど、８安打で５得点！」
「なんといってもオースティン選手、ソト選手のアベック弾！」
「ソトも少しずつ状態をあげてきたかしらね」
「二人が打ちだすとやっぱり強いよね！」
「しばらくはソト７番で良いわよね。７番に当たり始めてきたソトとか恐いでしょ」
知野は今日もヒットが出なかったが、それでもチームは勝っている。
ならば、まだスタメンのチャンスは貰えるかもしれない。
「さあ、チーム状態はようやく普通の状態になってきたわよ！」
「ＧＷは借金返済ウィークに！」
「これまでやられていたヤクルトだからね、今回はやり返したいわ！」
「大型連勝していきたいよね、借金返済には」
「坂本、中川、阪口の若手三人衆の先発。お互いに負けないよう投げ合ってほしいわね」
ようやく明るさが見えてきた。
今永、ロメロも５月には一軍で先発できそうな目途もたった。
「これから逆襲よ！」
「今までの借りを返さないとね！」
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