結果:横浜3-2巨人
敢闘選手賞:大貫、宮崎
「あああ、勝ったぁぁぁ」
大きく息を吐きだす結乃。
「最後まで、ドキドキ、だったね……」
理衣も、精も根も尽き果てたような感じである。
前半戦、最後の巨人戦でようやく初勝利も、薄氷の勝利。
最後はもしかしてまたこの試合も?
なんて思いそうになる展開だった。
「巨人戦になると、やることなすことうまくいかないのよね、なぜか」
「良い打球が好守備に阻まれたり、相手のはボテボテや変な当たりがヒットになったりね」
「まー、負けているからそう思える部分もあるのかもだけど」
「それでも、とにかく勝つことが重要! やりました!」
一つ勝つことで巨人戦の流れも変わってくれればと思う。
また、前半戦でとにかく勝つことが出来て良かった。
「しかしこの試合もチャンスは活かせず、逆にあっさり先制されてと展開的には嫌な流れだったわね」
「相手投手にスクイズ決められちゃったしね」
「こちらは初回、2回と相変わらずタイムリーでなくてね」
「またこの流れかー、って感じだったよね」
こういう時に流れを変えるのはやはり一発。
「宮崎の逆転2ランでようやくリード!」
「ここで打ってくれました!」
「とはいえ1点差、決して楽な展開じゃないわ」
「それでも大貫投手が粘りの投球!」
「ランナーは出すけれどホームには返さず、なんとか6回途中まで投げて1失点、頑張ったわ」
「やっぱり先発投手の頑張りが大きいよね」
ワンポイントで砂田をはさんで勝ち継投に。
「エスキーはさすがだけど、やっぱり康晃は恐いわね」
「この日も2人にヒットを打たれたしね」
「三振ゲッツーとかラッキーだったわよね。盗塁失敗がなければ、まだ攻撃も続いたわけで」
「巨人さん、なんでもうまくいくと思ったのかな」
まあ、巨人としては余裕もあったのだろう。
こちらとしては助かったが。
「最後の三嶋も危なかったわね」
「ホームランを打たれて1点差、その後も連打されて1,2塁と一打同点、長打なら逆転のピンチ」
「併殺で凌いで、本当に、本当に、ギリギリの勝利よ!」
「見ると、相手に14本もヒット打たれているんだね」
「それで2点しか取れていないんだから、助けられたわよね」
「ベイスターズも10安打で3点だけどね」
やはり何度もチャンスを逃した。
特に1点を追加した7回、さらに1死満塁の場面でソト、牧が連続三振。
ここでソトにはなんとか犠牲フライでも打ってほしかった。
こういうところで点が取れないから、後に響く。
「あとオースティンがね。巨人戦では抑えられているわよね」
「分析されているのか、巨人さんの投手が良いのか」
「苦手なタイプが多いのかもね」
オースティンがポイントゲッターなだけに、後半戦に向けて巨人の投手陣に対してもなんとか調整してほしい。
「とにかく心臓に悪いけれど、勝つという結果がまず最重要! これでプレッシャーもなくなってくれればね」
「巨人さんに一方的に貯金を献上しちゃっているもんね」
「これから取り返すのよ!」
セリーグを盛り上げるためにも、巨人、阪神に負けていられないぞ!