結果：横浜３－５広島
敢闘選手賞：桑原
「あーぁ、だから２戦目に勝っていればねぇ」
ため息をつきながら結乃が言う。
「勝ち越しならず、だね」
理衣も残念そうである。
逆転負け。
敵地で１勝１敗１分けと負け越さなかったとはいえ、勝ち越したかった。
「やっぱり打線よ！ タイムリーなし！」
「桑原選手の３ランで幸先良くいったんだけどね」
「それだけだもんね。佐野はこの試合もチャンスは２打席凡退！ 最終回も楠本が出塁したのに三振！」
「なかなか厳しいねぇ」
ホームランでしか点が取れないようでは、勝ちが続かないのも仕方ない。
「１１安打で３点というのがよくあらわしているわ！」
「ヒットは打っても点がね」
「これはそう簡単には解消されないわね」
「悩ましい！」
「そして上茶谷もなんかこー、それでいいの？ って感じよね」
「内容的には５回３失点と、試合は作った感じ？」
「ていうか、５安打はともかく、４四球ががね。上茶谷は制球が良いのがウリじゃなかったかしら？」
「四球でランナー出して打たれて、っていうの見ている方も嫌なパターンだもんね」
「それを見事に実現しちゃっているじゃない！」
球数も５回で１００球超。
３失点なら今の先発陣なら及第点かもしれないが、これで引き続き先発というのは厳しい。
「エスコバーは仕方ない、そういう日もあるわ！」
「というか、連投中だもんね」
いくらエスコバーでも疲れるし、連投すれば打たれることもある。
ここは切り替えてもらいたい。
「気持ちを切り替えて、次は中日！」
「今度は移籍初登板の有吉投手！」
「果たしてどんな投球をするのか。とりあえず５回３失点でもよいから、試合を壊さなければ」
「期待したいけれど、しすぎも恐い。難しいところだね」
「相手は小笠原……左腕か……打てなさそうね……」
「いやいや！」
４位中日との対決。
１．５ゲーム差だけに、２勝１分け以上でないと逆転はない。
まずは勝ち越しを目指そう。
「とにかく、チャンスで打て！ タイムリーじゃなくてもいいから、得点になる攻撃を！」
「本当、それさえできてれば、って試合も多いしね」
「まあ、それができないからこの順位なんですけどねぇ」
「残り６戦、頑張りましょう！」
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