結果:横浜5-4オリックス
敢闘選手賞:牧、楠本
「野球ってのはホント、何が起きるか分からないものねー」
結乃が半ばあきれたように言う。
「凄い、勝利です!」
理衣も喜んでいる。
9回表が終わって1-4のビハインド。
しかも9回表に三嶋が1失点している。
この試合もこのままなすすべなく終わるのか、そう思ったら。
「1点返したけれど、2死ランナー無しとなってさすがにもう無理でしょと思うわよね」
「そこから森選手がしぶとく出塁したあと、牧選手が同点2ラン!」
「高卒2年目とルーキーとは思えないわね」
「これだからやめられないよね!」
なんとか負けは免れた。
とはいえこれでまた2死ランナー無しに戻り、さすがにもう終わりだろうと思ったら。
「柴田四球のあと、代走の宮本が盗塁、そして楠本の3安打めはサヨナラ内野安打!」
「宮本選手もちゃんと走っていました!」
「楠本はバントヒットも決めて1点目を叩き出しているからね」
「これは若手に良いところが出ましたね!」
残りの2点は伊藤光と宮崎が内野ゴロの間に得点と、最低限の仕事。
まあ、最終回の宮崎はあそこで内野ゴロ打っても・・・というところではあったが。
「投手の方は大貫が6回3失点か」
「ホームラン2本だね」
「悪くはないんだけど、やっぱりゴロを打たせないとね」
「次は後半戦の実試合で登板、そこまでに調整を!」
「そしてまた三嶋が失点か。うーん」
「リフレッシュできていないのかな」
「連打じゃないのが救いかもだけど、抑えだけに一発も禁物だからね」
「それでも信頼して任せるしかありません!」
負けが続いていたエキシビションマッチもようやく2勝目。
次はいよいよラスト。
最後も勝って気持ち良く終わりたい。
「濱口が久しぶりに登板かしら? 果たしてどうかしらね」
「打線も最後まで気を抜かないで!」
「気を抜くっていうか、気合をいれなさいよね」