結果:横浜4-3阪神
敢闘選手賞:ロメロ、ソト
「おおお、ぎりぎりで踏みとどまったわね」
信じられないような面持ちで結乃が言う。
「見事な逆転勝利!」
理衣も胸をなでおろしている。
ロメロが好投し。
ソトが逆転2ランを放ち。
かろうじて3タテを回避した。
「といっても、相手のエラーからの得点に、たまたま出た一発だからね」
「そういうこと言わないで!」
「まあ、それもロメロが粘っていたから逆転できたってことは間違いないけれど」
「8回3失点の好投で4連勝!」
「来期は本当、頭から頼むわよ!」
「期待だよね!」
3失点こそしたが、そこから粘りの投球、球数も少なく8回まで投げた。
そのロメロの粘りが報われた。
「ソトもからっきしだったけれど、ようやくね」
「HRキングの意地を見せてほしいね」
「打率が低いなら一発がもっとほしいわよね」
しかし、やはり苦言はあるわけで。
「先頭で桑原が2塁打を打ったのに、何もできないとかね」
「う、うーん、確かにその辺は変わらずだよね」
「せめて進塁打くらいねぇ」
「相手にプレッシャーも与えられないしね」
それでもどうにか最後にどうにか勝利。
嫌な気持ちのまま来季に、ということにならなかったのだけは良しとしたい。
「もう来季に向けてだからね、次の先発は上茶谷! それこそここで良いところ見せてみなさい!」
「つかんだチャンス、ここで好投すれば来季につながるよね!」
「物まねばかりやっていても評価されないからね!」
「それはそれで面白いけれど、やっぱり野球あってこそだよね」
あと、打線もね。