結果:横浜4-3中日
敢闘選手賞:上茶谷、佐野
「やっぱり一発が出ると勝つわね」
納得したようにうなずく結乃。
「この日は快勝だね!」
理衣は素直に喜んでいる。
今シーズン、TVK最後の中継。
だからこの日は絶対に勝ってくれと新聞のテレビ欄にも書かれていました。
その願いが通じたのか、見事に勝利しました。
「打線は2打席連発の佐野ね」
「大きなホームランだったよね!」
「そうね、いきなり初回に2点を先制された後すぐに1点を返したからね」
「これで、大丈夫だ! っていう気になれたよね」
「いや、そんな簡単なもんじゃないけれど、それでも大きかったわ」
そして2回。
「ソト選手がこの日も同点の2塁打!」
「まあ、これだけだったけれどね」
「それでも重要でしょ」
「上茶谷のバントが絶妙で内野安打になり、桑原が押し出しを選んで」
「そしてなお満塁で佐野選手がグランドスラム!」
「これで試合も決まったか、というにはまだ2回だし、上茶谷も久しぶりの先発でどうなるかってのはあったけれどね」
「それでも2回で7点は大きな援護、余裕を持って投げられたでしょう。7回3失点なら上出来よ」
実際、2回以降はきっちり投げられていた。
「今季はてんでダメだったけれど、これで少しは来季に向けてよい感じになればね」
「良い投手は沢山いて困らないからね!」
「遅まきながらだけどね」
「それでも!」
「そしてこの日はスタメンに知野を起用」
「2安打と結果も出したしね」
「勝利も目指しつつ、若手も起用していきたいわよね!」
中日との最下位天王山。
残り2試合で、ドラフトの指名順位が決まるとはいえ、あえて負けたいわけもない。
微妙だね。