2021年振り返り #1 復活?いや進化した! 桑原 将志
「いやー、今もまだ、コーチ人事で盛り上がるわ」
結乃が嬉しそうに言う。
「斎藤さん、鈴木さんがさっそく、秋季練習の初日から視察にいったってね」
理衣も笑いながら言う。
三人が並んでの写真とか、ファンは胸アツですよ!
「さあさあ、本題に戻って。今回は桑原ね」
「今シーズンは1番打者としてほぼ1年間、出場し続けたね」
「ここ数年を見ると、見違えたわね」
「素晴らしいです!」
#1 桑原 将志
出場試合 : 135
打数 : 519
打率 :.310
安打数 : 161
HR : 14
打点 : 43
盗塁 : 12
「復活とかいうけれど、そもそもキャリアハイが.284だから、復活というより進化よね」
「本当だよね、3割打者で、一時期は首位打者も狙えるかもってところだったもんね」
「何がここまで変わったのやら」
「色々悩んで、試行錯誤して、また一周回った感じだよね」
監督が三浦にかわり、二軍でずっと見てもらっていたというのも大きいのかもしれない。
「でもキャンプ、オープン戦できちんと結果を出してライバルから勝ち取った開幕1番だからね」
「それで1年間、結果を出したんだから、これはもう実力だよね」
「いやいや、3年は続けないと本当の実力とは言えないから。とにかく、一度つかんだら離さないことよ!」
「それは本人もわかっているだろうね」
とはいえ全てOKというわけではなかった。
シーズン序盤は怠慢走塁や、守備での凡ミスもあった。
だが、それを危機感に変えてやってこられた部分もあるだろう。
「他にも盗塁ね! チームNo.1でもたった12盗塁! 最低でも倍は走ってほしいし、そもそも盗塁死が7もあって成功率悪すぎ!」
「この辺は石井コーチ(仮)に期待したいね!」
「出塁率をさらに向上させたいけれど、桑原は積極的に打ってなんぼだから、そこは細かく言わないわ!」
「それを気にしすぎて崩した部分もあったみたいだしね」
今季はとにかく、積極的に打っていって成功している部分も多かったと思う。
初球、あるいはファーストストライクからガンガン振ってヒットにしていた。
良いところは活かし、悪いところは少しでも修正出来たら。
それくらいの気持ちでいいかもしれない。
「守備も、ちょいちょいミスはあったけれど、桑原だからこそのキャッチもあったし」
「やっぱりあの守備力は魅力だよね!」
「さて、今季は数字を残したし、85点くらい出しちゃうわ!」
「それでも90点いかないとか」
「期待も込めてね。褒めすぎはだめ! あとは、今季だけで終わったら意味ないからね!」
「年齢的にも若いチームの中で上になってくるしね。若い外野手もさらに増えて、壁になってくれないとね」
実際、外野手ではオースティンを覗けば神里とともに最年長なのか?
はやいものである。
「来季は3割、25盗塁くらい目指してほしいわね!」
「不動の1番バッターに!」