「西武とのオープン戦は1-4で敗戦!」
結乃が声を大にして言う。
「うーん、打線が元気ないね」
理衣が元気なく言う。
「敗戦はともかくとして、先発した石田、次の平良がまずまずの投球を見せたことは収穫ね」
「それぞれ4イニングを投げて石田投手が2失点、平良投手が1失点の自責ゼロ、だね」
「石田はローテに入ってもらわないと困るし、平良が出てくるとありがたいわね」
「大貫投手が開幕に間に合わないだけにね」
平良は1失点こそしたもののエラーがらみであり、その後の3イニングは抑えた。
石田も失点したイニング以外はぼちぼちといったところか。
「それは良いとして、打線が寂しいわね!」
「5安打の1得点だもんね」
「そんな中でもアンバギーが初ヒット、大和がタイムリーを打ったのはまあ、よしとしましょう」
「実戦で一本出ると安心するよね」
まだまだどうなるか分からないが、とりあえずは。
「だけどそれ以外はちょっとね」
「なかなかアピールできず、だね」
「ヒットは森と佐野と蛯名と、既にアピールしたり実績のある選手だったし」
「それ以外の選手に出てきて欲しい!」
と、なかなか寂しい試合内容だったが。
「それでも熱かったのは声出し応援ね!」
「いよいよ横浜スタジアムで声出し応援解禁です!」
「いやー、もう応援歌とか忘れたわ」
「いやいや! 新戦力の選手にも応援歌がついて、スタジアムで盛り上がりましょう!」
そのファンの熱が、選手の力になりますように。