2024年5月6日 ヤクルト戦
結果:横浜6-5ヤクルト
敢闘選手賞:筒香
「おおお、筒香ぉーーー!」
絶叫する結乃。
「うわぁぁぁっ、ここで、ここで筒香選手の逆転3ラン!?」
理衣も立ちあがって飛び跳ねる。
期待の声がある一方で。
二軍で結果が出ない状況での一軍登録に、ネットから不満や不安の声も多々あった。
プロなので、もう結果を見せるしかない。
結果が出れば拍手され、結果が出なければ色々と言われるのは誰でも同じ。
それでも、最高の場面で結果を出して見せるのがこの男か。
「結局、一軍の選手にとって二軍は調整の場でしかないってことよね」
「二軍で結果出なくても一軍で活躍する選手っているもんね」
「ベテランとか結構そうよね。三浦も現役後半は二軍で苦戦して一軍で結果を出すとか結構あったし」
「それでも、本当に結果を出せるのは凄いよね」
それでも第三打席の復帰後初ヒット、左中間へのあと少しでHRという当たりで筒香らしさが出ていた。
そうして迎えた8回裏、1点返してなお2点ビハインドながら宮崎が繋いで2死1、2塁。
一発出れば逆転という場面で、本当に逆転3ランを放つとは、どれだけの人が本気で思っていたか。
「打った直後、両手を突き上げて立ちあがる1塁側ファンの姿とか、まさに戻って来たわね」
「あーもー、興奮が収まらない!」
やはりあの打球、クリーンナップの3人は中距離打者タイプだが、筒香は長距離砲だと思わせてくれる。
「もちろんまだ1試合だけだけど、筒香が6番に入る打線はいやよね」
「クリーンナップを終えて、まだ筒香選手、だもんね」
「6番なら気分的にも少し楽だし、これで当分いいんじゃない?」
「あとは、他の外野手を誰にするか、だね」
今のところ外野手当確はいない。
桑原は打撃が相変わらずだがセンターを考えるとどうか。
現在打撃好調の蛯名はしばらく外さないだろうが、度会も打撃を戻してきた。
左投手の時はこの試合のように桑原、蛯名の布陣。
右投手の時は蛯名センターでライト度会、というのもアリか。
「その辺は首脳陣にきちんと考えて決めてもらいましょう」
「楽しみが増えたね!」
と、喜んでいるものの、試合としては反省が多く筒香の一発で救われたものだった。
「先発のジャクソンが、四球連発じゃ話にならないわよ! 1イニング4四球で押し出しだからね!」
「オープン戦とか制球よかったのにね」
「被安打1で3失点とかね! まったくもー」
「確かに、四球の押し出し、四球後のHR以外は抑えているもんね」
果たしてここから調整できるものか。
中継ぎも地味に2失点しており、課題は残る。
「とはいえ、この試合は勝利がその辺を助けてくれたからね。打線もそこまでイマイチだったしね」
「それでも良い感じでいけるね、借金も完済したし!」
「この日は井上尚弥もネリをKOで倒したし、良い日だったわね!」
「ハラハラしたけどね!」
この試合がもしかしたらターニングポイントになるかもしれない。
いや、チームとしてはしなければだめだろう。
そのためにも先発投手陣、頑張ってくれ。