2024年11月3日 ソフトバンク戦
結果:横浜11-2ソフトバンク
敢闘選手賞:筒香、桑原、全員
「よーっし、4連勝!」
結乃が拳を突き上げる。
「とうとう日本一です!」
理衣は両の拳を高々とあげる。
ハイタッチをかわす。
雨で一日おいての第6戦。
先発は大貫と有原。
中4日で東なんて話も出ていたが東は怪我あけ。三浦監督は大貫を予定通り、信頼して送り出した。
「その信頼に大貫が、チームが応えたわね」
「大貫投手は4回2失点だったね」
「この試合は総力戦が分かっていたし、大貫の役割は味方が点を取るまで失点しないこと、そして良いところまで投げること、だからね」
「序盤の3イニングをきっちり抑え、味方が先制する良い流れでした」
「4回に柳田に2ランを打たれたけれど、その後の1死1塁でもきっちり併殺打にとってね」
「今宮選手に3安打、近藤選手に2安打打たれたけれど、周東選手、山川選手、栗原選手をノーヒットに抑えて分断したね」
「このシリーズ好調の今宮、そしてさすがの近藤、調子をあげてきた柳田。この三人を分断配置してくれているのはありがたかったわね」
ソフトバンクのこだわりがこちらには良い方向に働いた。
「そして打線、前回抑え込まれた有原から、筒香が先制のホームラン!」
「いやー、これはもう、感動だね」
海外で苦しんだ末に横浜に戻ってきた筒香が最終戦でホームランを放ち日本一に導く。
まるでストーリーが決められていたかのような展開である。
「HR単発で終わらず、その後はシリーズMVPの桑原が追加の2点タイムリー!」
「いやー、追加点がすぐに取れたのは大きかったね」
「これでシリーズ5試合連続打点の新記録だって」
「打点を稼ぐタイプじゃないのに、このシリーズは主軸の不調を完全にカバーしたね」
そして柳田の2ランで2点差に追い上げられて少し嫌な展開の中。
5回の裏に一挙7得点で試合を決めた。
「これはもう完全にソフトバンクの継投ミスでしょ。スチュワートが大乱調」
「四死球でランナー貯めて、押し出し、そしてタイムリーだもんね」
「やっぱ先発投手を安易に中継ぎに使えば良いってもんじゃないのよ」
「濱口投手も中継ぎ出たけれど、それはしばらく前からやっていたもんね」
このシリーズはまるで逆を見ているように、ソフトバンク投手陣が四死球で自滅に近いところを見せた。
実績のある中継ぎが故障で不在、若く経験の少ない中継ぎが多いのが完全に出てしまった。
「もちろんシーズン3位というのは変わらないし、リーグ優勝はしていないけれど、今の制度で勝ち抜いた事実は誇っていいわ!」
「本当、甲子園、東京ドーム、福岡と、ずっと立ち向かって戦ってきたわけだしね」
「その中で戸柱、桑原、筒香のベテラン勢が支え、梶原や森の若手が結果を出したのが素晴らしいわね」
「場が人を成長させるよね」
投手陣も、けが人が多い中みんなでカバーし合った。
26年ぶりの日本一、おめでとう!
来年はリーグ優勝して文句なしの日本一をとりましょう!