「バウアーの登板でまた雨とはね」
結乃が苦笑しながら言う。
「残念ながら雨でノーゲームです」
理衣は諦め口調で言う。
自然には勝てない。
「それはそれとして、スタメンも色々と試しているというか、迷走していなければ良いけれど」
「この試合は5番度会選手、7番筒香選手だったね」
「どんなもんなのかしらねぇ。微妙な気もするけれど」
「何が良いか、なんとも難しいところだよね」
「オースティンがいないんだし、2番牧をやめれば良いと思うんだけど」
2番牧は4番がどっしりと構えていればこそできることだともいえる。
4番に相応しい打者が現状いないのであれば、2番牧に拘る必要もないのではないか。
この辺、昨シーズンは4番牧に拘り続けた頑固な三浦監督らしいと言えばらしいのかもしれないが。
「筒香は下に落とすか代打で。森は成長期待で我慢して起用しているんでしょうけれど、どこまで我慢するかね」
「正解が何かあるわけじゃないから難しいよね」
「あたしが考えるならこれね」
1.梶原(センター)
2.蛯名(レフト)
3.佐野(ファースト)
4.牧(セカンド)
5.宮崎(サード)
6.山本(キャッチャー)
7.度会(ライト)
8.京田/森(ショート)
「あとはライト三森にして二番にいれるとかもあるけれど、左が3人続くのが気になるところね」
「1、2番がうまいこと機能すれば、こういうのもアリだよね」
「ショートは好調な京田にする手もあるんだけどね」
「そこは頑なだよね」
まあ、まだ各球団1周り目というのはあるかもしれないが。
「とにかく、なんとか良い打順を固めたいわね」
「皆活躍できると良いんだけど」
いやー、ホントなかなかうまくいかないですね。