「雨天中止で良かったと考えましょう」
結乃が腕組みをして言う。
「相手が才木投手だったからね」
理衣も頷く。
今季、絶好調の才木。
勝負事はやってみなければわからないとはいえ、敗戦の可能性がかなり高かった。
「ということで切り替えて次の巨人戦に挑みましょう!」
「リフレッシュしてね」
「そう思ったら、次は山崎伊織が出てきそうなのね・・・」
「才木投手以上に苦手なイメージだね」
天敵といってもよいだろう。
全く打てていない。
「さすがにこれ以上やられっぱなしでいられるわけにはいかないわ!」
「とはいえ、どうやって攻略するか、だね」
「まあ、打線のメンバーもそんなに変わってないわけだしね」
「度会選手が起用されるだろうけれど、一人でどうこうできるわけもないからね」
とにかく、チーム全体で戦って崩しにいかないと勝ちはない。
相手も、得意な意識を持っているだろう。
それを、なんとかしたいですね。