「なんと、三浦監督辞任のニュースがきたわ!」
結乃が目を見開いて言う。
「優勝できなかった責任をとって、ということだね」
理衣は肩を落とす。
リーグ2位という順位が確定したということで公式に発表したのだろう。
「球団からは二年の延長を打診されていたけれど断ったみたいね」
「そこはやっぱり、優勝できなかったけじめをつけてってことなんだろうね」
「昨年、日本シリーズで勝って、今年はリーグ優勝しかない、ってところから始まったしね」
「それでも球団は評価していたんだけどね」
2年の契約延長を打診した、それこそ球団の評価。
一方で、采配や選手起用に関して、ファンや周囲からは様々なことが言われていた。
そのことも影響したのかもしれない。
「あとはまあ、5年もやって疲れたかもしれないしね」
「監督業は多忙だし、精神的なストレスも強いだろうしね」
「まずはゆっくり休んで欲しいわね」
「でも、終わるまでは全力応援です!」
9月に怒涛の快進撃をしたのは、もしかしたら内部で選手達にもわかっていたとか?
と勘ぐってしまったりもするけれど。
「色々と言われているけれど、選手との関係性や、インタビューで余計なことを言わず選手の文句も言わず、どんな試合でもちゃんと答えるのは三浦監督ならではよね」
「やっぱり、そういうところは慕われるよね」
「モチベーターとして選手のやる気を出させたり、三浦が監督だからこそかつての仲間達が戻ってきたってのもあるでしょうしね」
「横浜にいてくれてありがとうございます!」
正直、一番怖いのは三浦監督だから来てくれた人が一緒に責任を感じて辞めてしまうこと。
まあ、球団も二年の契約延長を打診したうえで三浦監督が自分の意志で決めたことだから、切られたわけじゃないから球団に対し不満とかではなく。
本当に、純粋に、三浦監督と一緒にやりたいと思って居てくれている人たち。
当ブログでも色々と言ったりしましたが、人として選手として大好きな三浦さん。
まずは残り2試合、全力で!