2018年4月6日(金) vs 広島カープ
結果:広島7-3De
敢闘選手賞:神里
「今日も負けたわ!」
「いや、なんでそんな豪快に言うの? これで3連敗、借金も4になっちゃったんだけど」
理衣の言う通りだというのに、なぜか結乃は悲壮感もみせず、胸を張って言い放った。
「がっかりと落ちこんで言ったところで何も変わるわけじゃないし、それに」
「それに?」
理衣が聞き返すと、結乃は人差し指をピンと立てて強きに言う。
「昔っからのベイスターズファンだったら、この程度のことには慣れているのよ!」
「いや、慣れたくないから!」
ここ数年で野球を知り、結乃に感化されてベイスターズを応援し始めた理衣からしてみれば、こうも負けが込むと不安になって仕方がない。もともとの性格というのもあるだろうが。
「まー確かに、今の状況だけみれば、クソみたいな打線よね」
「ちょっと結乃、女の子がそんな言葉」
「はっきり言わないとダメなのよ、事実なんだし。でも、いくらなんでもずっとこのままってことはないでしょ。DeNA元年だって酷いチームではあったけれど、打つ時はそれなりに打ったし」
「神里選手が一人、気を吐いている感じだね」
「リードオフマンが幾ら打っても、返す人が打てなければ大きな点にはならないわ。クリーンナップが仕事しないから」
そもそも、ここまでの試合でまともにタイムリーを打っているのは神里と倉本くらいだ。ロペスが今日、内野安打タイムリーを打ったが、筒香は内野ゴロでの打点しかないし、宮崎もホームランだけである。この攻撃では、応援しているファンとしてはストレスが溜まるのみだ。
「打線も問題だけど、石田よ。何よあれ、四球連発で押し出しって、萎えるわー。せっかく貧打の打線がどうにか1回表に先制したのに、それを簡単に放出するどころかおまけまでつけてあげるなんて」
「で、でも、石田選手だけが悪いわけでは・・・・」
「あんな四球出して押し出して、守備のリズムも崩れてエラーも誘発されるわよ。エースだっつうなら、それくらい背負って投げないと。もう2軍に一度落とした方がいいんじゃないの?」
「そんないきなり!」
「結果を出せなかったら仕方ないわ。ま、他にすぐ上げられる投手がいないかもだけど」
苦しいスタートとなっているベイスターズ。果たして上昇のきっかけはどこにあるのか。
「これで3タテくらうのも見えてきたわね」
「また、そんなことを」
「だってバリオス、京山でカープに勝てると思う? そりゃ前回、京山は頑張ってくれたけれど現実的に高卒2年目にどこまで期待するのって話よ。勝てたら儲けもの、くらいに思っておかないと」
「うぅぅ、開幕直後から結乃がやさぐれている・・・・」
やさぐれたくもなるベイスターズの体たらく。
「しかも明日はジョンソンが相手よ! 井納が先発なら勝てそうな気がするんだけどね」
連敗を止めることはできるのか?
ファンは信じて応援するのみである。
「ちなみに中日が勝ったから単独最下位ね!」