2018年5月11日(金) vs ヤクルトスワローズ
結果:横浜3-7ヤクルト
敢闘選手賞:ソト
「はぁ~~、ため息の出る試合だわ」
「ざ、残念だったね」
がっくりと疲れたように肩を落とし、大きく聞こえるようにため息をつく結乃に、隣にいる理衣も居心地悪くなる。
ガールズフェスティバルの1試合目、試合結果は無残なものだった。
「なんなの石田は、結局また初回失点じゃない!」
バレンティンに先制2ランを被弾、さらに山田にも打たれて安定の(?)5回3失点である。
相手がブキャナンだけにこれは厳しい。
「1点勝負になる、なんて言っておきながら初回に2点取られてんじゃないわよ! この時点で1点勝負なら負けじゃないのっ」
「いや、それはほら、言葉の綾だし」
とはいえ、がっかりさせられることに変わりはない。
「1点返したら1点取られ、2点返したら3点取られ、なんなのよもう!」
悔しくて地団太を踏みしめる結乃。
家の中なので家族に迷惑だ。
「中継ぎのみんなは頑張っていると思うけれど」
「わかっているわよ、それでも点を取られれば悔しいのが人の情ってものでしょ」
責められないというのは分かりもするが、9回表の3失点は痛すぎた。
「それ以上に、相変わらずの打撃陣よ。ソトだけじゃない!」
「ソト選手、頑張っているね!」
「それ以外の野手が情けないわー。点が取れねー」
ぐったりとベッドに力なく体を預ける結乃。言葉遣いもだらしなくなっている。
「ラミレス監督は打順変えないね」
「データでそれが良いって出ているんでしょ? 結果は出てないけど」
「やさぐれている・・・・」
実際の所、今の打順が良いのかどうか素人目には分からないが、点が取れていないのは分かる。
それが、個々の選手の調子が悪いだけなのか、打順に何かしらあるのか。
せっかく女性が沢山応援してくれているイベント、格好良いところを見せてほしい。
「こうなったら、明日の濱口に期待するしかないわね。てゆーか、大丈夫なんでしょうね?」
今永、ウィーランドの例があるだけに、疑わしげな結乃。
それでも濱口に投げてもらわないと、先発ローテーションも苦しい。
「高城選手も初スタメンだね。これで流れを変えてくれると良いんだけど」
2017年も日本シリーズで流れを変えたのは濱口の快投だった。
今年も、ここから盛り返していけるかどうか。
「広島、巨人に置いていかれるわよ! 気合入れていかんかやろうどもー!」
「2戦目は私達もスタジアムで応援するから頑張ってください、選手の皆さん!」
「理衣ちゃんがえっちな格好でもして応援すれば、みんな頑張るんじゃない?」
「そーゆー不純なのはだめだってば!」
頼みます、濱口投手!