2018年6月28日(木) vs 阪神タイガース
結果:横浜2-3阪神
敢闘選手賞:なし
「何やっとんじゃこいつらーーーーー!!」
結乃の秘儀、卓袱台返しが炸裂する!
が、結乃の部屋にあるのは可愛らしいローテーブルであり、上にジュースやお菓子も乗っていたのでそんなことはしない。
気持ちである、気持ち。
爆発した結乃に対し、おそるおそる声をかける理衣。
「3連敗は覚悟していたのでは?」
「それとこれとは話が別、敗戦に対し怒りや悔しさを感じなくなったら終わりよっ!!」
阪神に無残な3タテをくらい、憤懣やるかたないのは言わずもがな。
この試合では初登板の岩田投手にむざむざと好投される始末。
「パットンも康晃も、先頭に2ベース打たれりゃ失点もするわよ。ってか、エラーじゃない!」
決勝点はやはりエラー絡みでもあった。
「打線はやっぱり工夫もなく、なすすべなく、クリーンナップが打てなきゃ点が取れないのは変わらずね」
「見ていて辛いね・・・・」
「それでもね、その惨めなさまを見てやんなきゃダメなのよ!」
「ううう・・・・で、でも、今永投手が好投したよ!」
「まあね、それがちょっと朗報だけど、1試合だけじゃ信じないわ」
「厳しいね」
「あたりまでしょ、今までのことがあるんだし、セリーグでも打線が弱いと言われている阪神相手なんだから」
とはいえ、7回2失点にまとめたことは明るい材料である。
唯一といってよいほどの。
「この状態で、今度は6連勝中のカープさんとの対戦だって。辛いねぇ」
しゅん、とする理衣だったが。
「ええい、なにくそ! だったらここで3タテすればよいのよ! そうすりゃ今週、3勝3敗で終わるでしょ!」
「また、このチーム状況で前向きダネ・・・・」
「あったりまえでしょ、間違っても、『どうせなら6連敗しちまえ』なんて言わないわよあたしは! 負けたら悔しいのよ! なんで負けを望むのよ!? 絶対に勝つんだから!!」
まるで駄々っ子のように、理も論もなく喚く結乃。
だが、それこそ本能が求めているものだろう。
『勝利』
それを目指して、渇望しているのだから。
「広島1強にするわけにはいかないわ、健大、あんた今年殆ど仕事していないんだから、ここらで意地見せなさいよ!」
左腕3人衆に託す週末のカープ戦。
いざ、参る!
「あたしもこの3連戦、球場に行くからね!」