2018年8月11日(土) vs 阪神タイガース
結果:横浜3-8阪神
敢闘選手賞:なし
「またこういう試合展開か!」
阪神との2戦目を観終えると吐き捨てるように言う結乃。いや観終える前から口にしていたか。
理衣も、悄然として慰めや鼓舞する言葉を出すことも出来ないでいる。
それくらい無残な敗戦であったからだ。
「先発が序盤に失点を重ねて早々に降板、打線が反撃したと思えば中継ぎが失点し、終わってみれば完敗、惨敗YO!」
悔しさのあまりか語尾が変になってしまっている結乃。
だが結乃の言う通り、立ち上がりこそ三者凡退で好スタートを切ったと思いきや、2回にあっさり失点。
先制されたあと、併殺でピンチを切り抜けたと思いきや、梅野にホームランを打たれてしまったバッテリー。
「あれは、伊藤のリードが悪いのか、濱口が駄目なのか・・・・」
結局、カープ戦の押し出し祭りと同じイニングで降板してしまった。
「そうなると、中継ぎも厳しいよね」
力なく呟くように言う理衣。
全員が全員抑えられるはずもなく、連投となったエスコバーが捕まって試合は決した。
「伊藤の失点率がねぇ。仕方ないとはいえ、どうしたものかしら」
キャッチャーとしての能力は間違いなくあるはずだが、情報なのか慣れなのか、どうにも抑えられない。
もちろん、投手の能力に依る部分が大きいというのはあろうが。
「こう失点が多いと、打線がどうこうって試合でもないけど、それでも攻撃も寒いわよね」
初回、2試合連続で初球アウトになる先頭打者、その後もあっさりと攻撃を終える。
「打順もよくわからなかったね。9番桑原選手?」
「結局ソト2番だし。投手8番も頑なに変えないし。結果が出ないとねえ、いくら考えがあったとしても」
何かしらのデータに基づいているのかもしれないが、結果としてのデータはいかんともしがたい。
「あたしとしては、ここまできたらコロコロ打順変えずに固定した方が良いと思うのだけど」
「選手としてもその方が落ち着きそうだよね」
「まあ、誰でどう固定するの? ってのはあるけれど、ショーと柴田でセカンドを大和や雄洋でまわしたらどう?」
「打順は?」
「2番柴田、6番ソト、どうしても8番投手にしたいなら、9番にセカンドをいれるで」
などとファンは勝手に考えるが、ラミレス監督は自分の考えを変えなさそうにも思える。
「それにしても、これで阪神戦4勝12敗って酷すぎるわね。もう負け越すじゃない!」
「さすがに私も、擁護の言葉が出てこないよ」
「擁護扶養よ、事実なんだから! このままじゃ3タテ濃厚ね。3戦目、ドラ1ルーキーの馬場にもあっさり初勝利を献上しそうね!」
「・・・・否定できないのが辛い」
初物にも弱いし、初勝利やらなんやらを献上するのも得意なベイスターズである。
「何が『勝祭』よ、負け戦じゃない!」
「さ、3戦目に勝てば・・・・」
「それでも負け越しだけどね。スタナイ、勝祭で3タテ食らったらホント、笑えないわね」
呆れたように肩をすくめる結乃。
「もういいわ、3戦目に勝てばなんだかすべてに勝ったような気で週明けを迎えられるから、何が何でも3戦目に勝ちさえすれば!」
「今度こそ打線の爆発、先発投手の好投と、噛みあった試合が観たいです!」
「見せてみんかい、こんちくしょー!」