2018年9月7日(金) vs ヤクルトスワローズ
結果:横浜4-1 ヤクルト
敢闘選手賞:井納
「あっぶな! 本当に康晃は安定しないわね!」
最終回、あわやという感じで攻め込まれたというか、自作した劇場。
相手に助けられた感は否めないが、それでも最少失点で切り抜けて勝利したところで胸を撫で下ろす結乃。
快勝のはずが、最後でケチがついてすっきりしない。
「でも今の時期、勝つこと、結果が重要でしょう?」
気を取り直すように言う理衣だが、理衣もちょっと前までは不安そうな表情でテレビ画面を見つめていたのだ。
「これでもしも追いつかれでもしていたら、井納に土下座じゃ済まないわよ」
「井納投手、ナイスピッチングだったね!」
「7回2安打無失点、ほぼ完ぺきだったわね」
「それも、先頭打者の打球がいきなり足に直撃したのにね!」
試合が開始してすぐのアクシデント。
先発投手が一人にしか投げられずに交代などなったら、後への影響が大きすぎる。
「ところが、無事に出てきたと思ったら、そこからナイスピッチングだもんね。本当に分からない男ね」
「あれで逆に気合が入ったとも言っていたよね」
「まあ、怪我がなくて何よりだったわ」
好投と不安定な投球が交互に続くような状態だが、好投するときは素晴らしいだけにローテから外しづらい井納。
「少なくとも、炎上ばかりする投手よりは残しておくべきだけどね」
「そして山崎投手は本当に、なんか、不調なのかなぁ?」
「畠山に二塁打打たれたのはともかく、その後の連続四球が駄目よね。4点差あるんだから、ビシバシいかないと」
「ストレートを投げないからつーしーむも振らない、って言われているよね」
「そのストレートが制球できていないからね。そして威力もあまり感じないのよね」
スピードガンでは150km近い表示が出ているが、そう感じられないのだ。
同じくらいの急速なら、三嶋のストレートの方がよほど速く、そして威力があるように感じられる。
「とはいえ、今さら抑えを変えるわけにはいかないし、最後まで気合でいってもらうしかないわね」
毎年、夏場以降に落ちる山崎。2018年もそこは越えられなかったか。
「相手の原投手も好投する中、均衡を破ったのは7回!」
「連打で唯一のチャンスだったわね。よくくらいついたわ、桑原」
「そして貴重な追加点は宮崎選手のホームラン!」
「あの流し打ちであそこまで距離出してホームランに出来るんだから凄いわよね」
「ロペス選手も連続ホームラン!」
「あれは・・・・風? あの打ち方でよく入ったわね。その前にファールフライを落球してもらっているし、ロペスはラッキーな感じだったわね」
それでも実に久しぶりに出たホームランである。
これを機に少しでもロペスの調子が戻ってくれればと思う。
「今日は打線も抑えられたけれど、先発が良かったから勝てた。やっぱり先発よね」
「3回まで0点に抑えれば、勝率も凄い高いんだよね」
「まー、1回、3回の失点率が酷いから、それが出来ていないんだけど」
だがデータは嘘をつかない。
先発はとにかく死ぬ気で序盤を抑えて欲しい。
「二戦目の先発は今永投手。濱口投手じゃないんだね?」
「おそらく、濱口を次のカープ戦の頭に投げさせるんじゃない。濱口、東、井納と、今もっともまともな3人の先発をカープにぶつけるつもりだと思うわ」
「最後の意地を見せる、ってところ?」
「目の前で胴上げさせないぞってことかしらね。マツダなら対戦成績も悪くないし、スイープ狙いよ!」
「その前に、まだヤクルトさんと二戦目、三戦目があるから」
「わかっているわよ。初戦を取った後連敗、ってのが多いからね。今度こそ勝つわよ!」
そのためには今永の好投が必要だ。
残り少ない登板数、来期に向けて少しは立ち直った姿を見せてほしいところ。
「一戦必勝、勝つわよ!」
「おー!」