2018年9月17日(月) vs 阪神タイガース
結果:横浜6-4 阪神
敢闘選手賞:宮崎、ソト
「ようやく勝ったわー」
ふぅ、と息をついて言う結乃。
「あれ、もっと喜ぼうよ、サヨナラHRだよ!」
促す理衣だが、結乃はなんとも微妙な表情。
「それまでの展開がねぇ、手放しに喜べる感じじゃないのよねぇ」
「問題の点は、パットンを打席に立たせたところよね」
「あれはびっくりしたよね! 貴重なシーンだけど」
「いやいや、パットンを打席に立たせるような形にしたら駄目でしょ!?」
ランナーが出ればパットンに打席が回ることは分かっていたのだ。
回跨ぎをさせるつもりであったのなら、なぜ勝負をかけてロペスにタッチアップをさせなかったのか。代走を出さなかったのか。
結果論として、次の回に宮崎まで打席が回ったことが良い方につながったのかもしれないが。
「そして回跨ぎしたパットンが失点。前の試合で中継ぎを使っちゃったからだけど、中継ぎ補充していないから」
「武藤投手を上げたけれどね」
「初戦のような試合でこそ、武藤が投げるべきだったのに。さすがに勝ち試合ではねぇ」
「やっぱり中継ぎが苦しいね」
この試合も濱口が6回途中で降板してしまい、継投がうまくいかなかったというのはあるだろう。
それにしても、という采配で、色々と言われそうである。
「あのまま負けていたらどんだけ言われていたか分からないけれど、宮崎とソトに救われたわね」
「さすがプーさん、天才、4安打!」
「初回の同点タイムリーとか、よくあれ打てるわよねって感じよね」
特に大山に前の試合から7打席連続ヒットとなる先制HRを打たれていただけに、すぐ同点に追いつけたのは大きかった。
「さらにソト選手が勝ち越しの2ラン!」
見事な3連打であったが、そこから先、岡本を打ちあぐねたのがもったいなかった。
「勝ち越された後は、レフトポール直撃の同点ホームラン!」
「ライトへの打球がファウルになって、駄目かと思ったんだけど、まさか今度はレフトへポール直撃とはね。さすが、としか言いようがないわね」
まさに、起死回生の一撃であった。
「しかし本当に采配も何もない、選手個々の力だけって感じよね」
「また、そう厳しいことを」
「だってこの試合だって、宮崎とソトが打ったから勝った、ってだけじゃない」
打点は全てこの2人であった。
今シーズン、宮崎とソトがいなかったら、いやソトがいないだけでもぶっちぎり最下位であったろう。
「現実としているんだからいいじゃない。ソト選手はこの試合2本目、マルチでサヨナラホームラン!」
「延長に入って点が取れないとエスコバーの回マタギだもんね。筒香はどうせ打てないでしょうから、よく打ってくれたわ」
「ドリス投手の失投を見逃さなかったね」
「打ってくれとは思っていたけれど、本当に打ってくれるなんて、ソト様様よ!」
「これでソト選手は33号? もしかしたら逆転HR王も、なんてのも妄想したくなるね」
「丸が36本だっけ? さすがに厳しそうだけど、そう思わせてくれるだけでも凄いわよね」
本当に来期も契約してくれてありがとう。
「あと触れていなかったけれど、1点勝ち越された後のピンチを抑えてくれた砂田の投球が大きかったわね!」
「そうだね、あそこでもう1点取られていたら厳しかったもんね」
「リベンジしたわね! これで初戦の大敗がなくなったわけではないけれど、1勝1敗だからね、最低限は達したわ」
連敗していたらかなり厳しい状況だっただけに、この勝利は大きい。
「1日あけて、次は巨人戦! ここは東で絶対に勝たないといけないところよ!」
「勝てば、巨人さんと0.5差だね!」
「巨人は吉川かしらね。このところ良い投球していること多いから、甘い相手じゃないわよ」
「期待するのはやっぱり宮崎選手、ソト選手かな?」
「その二人以外に誰がいるのよ?」
そんなことを言わせないよう、他の選手も頑張ってくれ!