2018年振り返り #2 チームの大黒柱 J.ロペス
「内野守備の要にして精神的支柱、我らがチャモ! J.ロペス!」
と、ロペスの構えの真似をしながら言う結乃。
「本当に頼りになるよね」
「怪我さえしなければ、ってのはあったけれど」
「そんなロペス選手の成績はこんな感じです!」
#2 J.ロペス
出場試合 : 110
打数 : 441
打率 :.288
安打数 : 127
HR : 26
打点 : 77
盗塁 : 0
「怪我するまでは絶好調! どこまで打つんだ、って感じだったんだけど、残念!」
「春先は他の打者がイマイチ不調だった中、ロペス選手の存在は大きかったよね」
「今期も30発、100打点間違いなし、と思ったんだけど!」
肉離れである。
さらに復帰を焦ったせいで、一度昇格するも再度降格し、余計に時間がかかった。
しかも復帰後も、調子が万全とは見えなかった。
「年齢も34歳、いえ、2018年は35歳だものね。あまり無理できる歳じゃあないわ」
「ある程度、休んでもらいながらの方が良いのかな?」
「長い目で見たらそうでしょうね」
ソトが一塁に回り、若手が外野に入る。
守備固めだけではなく、時にはスタメンでもそういうオーダーをしてもよい年齢にさしかかっているのか。
「怪我さえなければ、打撃だってある程度のキープはできると思うしね」
「でも、あのスイングで本当によくヒット、ホームランにできるよねって思うよね」
典型的なドアスイングである。
「ストライクゾーンに来たボールを打つのが強いからね。となると、ロペスと勝負できるよう、後ろに良い打者がいるのが良いのよね。ただ5番だと、今期は6番が貧弱だったから、ボールゾーンで勝負されちゃうのよね」
この辺が打線として苦しいところだった。
3番ロペスで後ろに筒香、宮崎がいることで活きたのが2017年だったのだ。
「守備は健在! なんと2018年、失策0で守備率1.000だって!」
「ただ、年齢と怪我があって守備範囲が狭くなっているわよね。あと、エラーじゃないけれど捕れると思った打球が捕れないとか」
「厳しいねぇ」
「そりゃそうよ、守備率もそうだけど、UZRってのもあるんだしね。UZRだとロペス、マイナスなのよね」
「そうなんだ。難しいねn」
「マイナスの要因も、守備範囲の狭さなのよね。エラー0だから失策防止は高いんだけど」
なおUZRとは、以下の合計である。
ARM (送球貢献)・・捕殺数だけでなく、走者の進塁をどれだけ抑止したかを計る指標
DPR (併殺貢献)・・併殺が期待される状況で、どれだけ併殺を完成させたかを計る指標
RngR(守備範囲)・・守備範囲の広さを表す指標
ErrR(失策防止)・・平均的な失策発生状況と比較し、「どれだけ失策を犯したか」ということから貢献度を計った指標
「守備範囲が狭くなるのは年齢をおうに従って仕方ないから、他の部分で補ってくれればね」
「やっぱり打撃貢献?」
「それもあるけれど、ピンチの時の投手への声かけとか、エラーした他の野手のフォローとか、外国人選手のケアとか」
「確かに、そういう点では今までも大きいよね、ロペス選手!」
「なんだかんだ、今のチームの精神的支柱よね。ロペスがいると安心できるっていう」
判定に不服をもった他の選手を止めたり、自分のプレイ以外でも貢献度の大きいロペス。
そうそう外すわけにはいかない。
「ロペスには是非、横浜で引退してもらいたいわ! そしていずれは指導者に、ね!」
「そうだね、お願いします、ロペス選手!」
とはいっても、まだまだそれが先になることを信じている。
選手としての力はまだまだ必要なのだから。
「・・・・あれ、点数は?」
「あ。えーと、怪我もあったから辛めで75点!」